奈良間大己 失策ゼロの〝準備の男〟 その裏にあったルーティン「カード頭は…」
堅守で何度も勝利に貢献した奈良間
斎藤友貴哉がMVPに推す3年目内野手
日本ハムの奈良間大己内野手(25)は〝準備の男〟だ。プロ3年目の今季は、主に守備固めとして86試合に出場し、失策0。持ち前の明るいキャラクターだけでなく、スーパーサブとしてもチームを支えた。
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その献身的な姿勢は、チームメートからも認められている。シーズン終盤にクローザーを務めた斎藤友貴哉は、奈良間のことを「守備でいう勝ちパ(ターン)で」と呼ぶ。「(今年の)チームMVPは奈良間大己。準備を欠かさない男なので。(スポットライトは)当たらないけど、準備は100%しているので」と絶賛していた。当の本人は「普通にトレーニングしているだけですよ。やることやるってだけです」と謙遜するが、日々の積み重ねのたまものだ。
6月15日の広島戦、七回を終え、好守備を披露した奈良間(右)とグラブタッチする斎藤
【2025自己採点~斎藤友貴哉の場合~】
難しい役どころを全うするための習慣
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出番が回ってくるのは、主に試合の終盤。僅差の場面が多い。「難しいっちゃ難しいですね。ミスしたら終わりなので、正直。そこの準備というか、勝敗に直結するので」。1つのプレーが勝ち負けを左右する。だからこそ、毎試合、万全の準備をしてきた。「いつ出るか分からないので、そこへ100%に持っていくのは難しいですけど、どう100%に持っていくか、試合展開を見ながら心かげています」
準備の一端を明かしてくれた。本拠地・エスコンでナイターの日は、午前10時くらいに寮を出る。「僕は朝に(トレーニングを)済ませたい方なので。みんなよりちょっと早いくらいですね。朝イチやっていると、あの人と会うっすね」。トレーニング場では、同じく朝型の斎藤と顔を合わすことが多かった。試合前練習では、二塁、遊撃、三塁と内野3ポジションをこなす守備職人ならではのルーティンがある。「カード頭は全部のポジションで相手の打球方向を見て」とデータをくまなくチェック。全体練習後もベンチ裏で打撃練習をこなし、試合に臨んでいた。

さらなる飛躍へ鎌ケ谷で自主トレ中
プロ3年目のシーズンを無失策で乗り切り、「いい緊張感で1年間できたのはありますね」。来季に向けては「最初から出られるようにやっていきたいです」。そんな思いを胸に秘め、鎌ケ谷の2軍施設で黙々と汗を流していた。
