Fジュニアが1勝1敗で決勝T進出の可能性残す 先発・小松が打者15人で5回無失点【NPBジュニアトーナメント】
くふうハヤテジュニアに4-0で勝利して喜ぶファイターズジュニアの選手たち=撮影・西川薫
■NPBジュニアトーナメント(12月27日、神奈川・横浜スタジアムほか)
▽予選グループC 日本ハムジュニア4-0くふうハヤテジュニア

2番手・吉田と6回を完封リレー
昨年準優勝の日本ハムジュニアが完封リレーで今大会初勝利を挙げた。先発の小松絆人投手(6年)が5回2安打、無四球無失点。2人の走者を許したが味方が2併殺の好守備で最少の打者15人で打ち取ると、2番手の吉田晴投手(6年)も1回無失点と続いた。初戦には敗れたが、28日の予選グループ最終戦の結果次第で決勝トーナメント進出の可能性を残した。
先発したファイターズジュニアの小松
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ファイターズらしい戦いができた
広島ジュニアに0-7での五回コールド負けから一夜、投打がかみ合い、星をタイに戻した。吉田侑樹監督(31)は「まず初回に点を取って、先発の小松が抑えてくれて、きょうがファイターズらしい戦いができたかな。フライがなかなか昨日は難しかったので、練習の中でフライを多めにやりました」。この日はファインプレーも飛び出すなど無失策で投手陣を援護した。
5回無失点と好投した小松(右)がベンチの祝福を受ける
千手観音投法で凡打の山
先発の小松が持ち味を遺憾なく発揮した。右の上手から横手まで、〝千手観音投法〟で打者の目線を変えながら凡打の山を築いた。二回の先頭打者に二塁打を浴びたが、後続の左飛を井上峻之介外野手(6年)がしっかり捕球すると、すかさず二塁に転送して併殺でピンチを脱出。五回にも1死一塁で内野ゴロ併殺に討ち取り、無失点でマウンドを2番手の吉田に譲った。「まだ行けた。制球力が自分にとって武器なので、そこで流れをつけられて良かった。緊張したけど、打線が先制点を取ってくれて、投げる時は緊張はなかった」。三塁を踏ませない好投でチームに勢いをもたらした。
「滝ちび」出身で夢はプロ野球選手 道産子大学生の熊谷、西村に憧れ
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小松の地元は滝川市。滝川西高の小野寺大樹前監督(49)が取り組んでいた、未就学児童が野球とふれあう「滝ちび」出身だ。また、兄で滝川西高の内野手だった駿太さん(北星大2年)と同学年で、少年野球チームが合併したことでチームの先輩になった中央大の熊谷陽輝(2年、北海)と上武大の西村昴浩投手(2年、白樺)に憧れている。将来の夢は甲子園で活躍して「プロ野球選手になる」と大きな夢を描いている。
塁上でのキツネポーズで一体感
前日無得点に終わった打線も奮起した。ファイターズガールのキツネダンスにあやかったことも奏功。近藤舞弥内野手(6年)の考案でヒットを打った選手は塁上でキツネポーズを決めてベンチと一体となって盛り上がった。一回2死三塁から4番・樋口聖良捕手(6年)が中前に先制打。続く二回には先頭の丹波泰生外野手(6年)が右中間を抜ける二塁打でお膳立てすると、後続の犠打とスクイズで生還。とどめは1死一塁から1番に昇格した新垣祈龍内野手(6年)が右中間を抜ける適時三塁打。さらに五回にもダメ押しの4点目を奪った。
1-0の二回、先頭の丹波主将(左)が右中間へ二塁打を放ち、塁上でキツネポーズ
球友との再会
丹波主将と途中出場の徳田隆之介(6年)は球友との再会を果たした。今夏まで東16丁目フリッパーズでチームメートだった、くふうハヤテの佐藤秀哉外野手(6年)と大舞台で対峙した。丹波主将は「試合中は相手なので」と試合に集中したが「試合が終わったら、友達」。試合後の整列で「対戦ありがとうねっ」と声をかけると、佐藤から「うん、頑張ってね」とエールを送られた。
この夏まで東16丁目フリッパーズだったくふうハヤテジュニアの佐藤
決勝トーナメント進出の可能性
グループリーグは4チームによる総当たり。決勝トーナメント進出の切符はわずか1枚だ。初戦は広島に0ー7のコールド負けした日本ハムジュニアが、決勝トーナメントに生き残るためには28日の予選リーグ最終戦でオイシックス新潟に勝つことが絶対条件。その上で2勝の広島が1勝1敗のくふうハヤテに負けて2勝1敗で3チームが並んだ場合は、1試合当たりの平均得点、平均失点を相殺して得た「TQB」の数値で上回ることが条件だ。
厳しい状況だが、丹波主将は「日本一になれる可能性は本当にゼロじゃないと思うので、あしたも連勝して、カープジュニアの試合でどうなるか、そこを待つだけ」。目の前の試合に勝つことだけに集中し、あとは野球の神様の判断を待つ。
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