田宮裕涼&奈良間大己 同学年コンビで初のお立ち台共演を熱望 あわや緊急登板の舞台裏、本音も―
札幌北都小を訪問した奈良間(左)と田宮=撮影・榎本真之
札幌北都小学校で児童と触れ合い
日本ハムの田宮裕涼捕手(24)と奈良間大己内野手(25)が12日、札幌北都小学校を訪問した後、取材に応じ、今季中のお立ち台共演に意欲を見せた。
ミレニアム世代の同学年コンビが目指すのは、勝利に直結する働きだ。2人は緊急登板の可能性があった7日のオリックス戦(京セラドーム)にも触れ、舞台裏のやりとりや投球への本音を打ち明けた。
仲良しコンビ 互いに好印象!?
チーム内で競争を続けながら、1軍戦力として機能している。高卒と大卒で入団した年は違うが、気兼ねなく接する間柄だ。
奈良間は「しっかりしているように見えて、全然しっかりしていないのが田宮。案外、大ざっぱでマイペース」と親しみを込めて紹介。田宮は「みんなが知っている『おー疲れさまでーす』をするのが奈良間。それはロッカーでもどこでも変わらない」と証言した。

お立ち台でもやはりあのフレーズを
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現在、日本ハムはパ・リーグ首位に付けている。シーズンは残り108試合で、共通の野望として「一緒にヒーローインタビューを受けたい」と声を揃えた。過去に1度も実現していない。
本拠地のエスコンで活躍すれば、共に呼ばれる可能性はある。田宮はお立ち台に上がるシーンを想像し「僕は緊張するので、盛り上げられない。(マイクを)パスします。ヒーローインタビューに行ったら一発目、おー疲れさまでーすだよ、絶対」と相棒に要求。持ちネタを振られた奈良間は「インタビュアーによりますけど、流れに任せます(笑)。今季中に1回はなんとか上がりたい」と強く願った。
11人目の最有力は田宮だった!?
7日のオリックス戦の延長十二回、2人は意外な形で〝渦中の人〟になった。投手9人目の生田目が負傷したことで、ラスト10人目の玉井が登板。危険球などを含めて次にアクシデントが起きた場合、野手がマウンドに上がるしかなかった。新庄監督が11人目の投手として白羽の矢を立てたのが、奈良間と田宮だった。
野手でただ一人、ベンチに残っていた田宮が明かした。「僕、ベンチにいたんですけど最初、新庄監督が『田宮、ピッチャー』と言っていて、え?と思ったんですけど『やっぱり奈良間』みたいな感じになって。あ、大丈夫と。それから外野やキャッチャーの準備をしていました」
7日のオリックス戦、延長十二回途中に新庄監督(右)から指示を受ける奈良間
投手をリスペクトしているからこそ
三塁手として試合に出ていた奈良間は驚いていた。「監督がベンチから出てきてピッチャーが代わるんやなと。誰か呼ばれているなと思っていたら、僕で。『なんかあったらピッチャーいくよ』と言われて。絶対、マウンド行きたくないと思いました。何がなんでも(笑)」
三塁付近から捕手の伏見に向かって簡易的な投球練習を開始。男気あふれる性格の持ち主でも、戸惑った。「緊張はしないですけど、勝敗に関わっていたので、あれはもう…。絶対に行きたくない。野手は誰しもが行きたくないです。だって負けるか、ドローですよ(笑)」。本職の投手をリスペクトしているだけに、2人とも心の底から安堵しているようだった。
