【プレーバック】全国高校野球選手権1回戦 東海大熊本星翔10-7北海(8月11日、阪神甲子園球場)
一回、2失点した森(中央)に声を掛ける伝令の浅水(左から2人目)=撮影・桜田史宏
終盤粘り見せるも初戦突破ならず
全国最多41度目出場の北海は、終盤の猛追も及ばず7-10で初戦敗退した。3点ビハインドの五回に同点に追いついたが、七回に4失策と守備が乱れ、4安打1四球などで一挙6点失った。最大6点差から3点差まで詰め寄る粘りを見せたが、七回の大量失点が響いた。
先発は1年生の森健成投手。先頭打者を四球で歩かせ、犠打のあと3連打と内野ゴロの悪送球で2点取られた。四回から代打で途中出場していた小野悠真投手(2年)が2番手で登板。五回に1死三塁のピンチを招き、エースナンバーを背負う浅水結翔投手(3年)にスイッチした。浅水が犠飛を打たれ1点追加されたが、後続を断って最少失点にとどめた。
直後の五回攻撃で反撃を開始した。先頭の7番・浅水が左前打で出塁し、一塁にまわっていた小野が適時二塁打を放ち1点返した。犠打で三進し、相手投手の暴投で2点目。1番・佐藤瞭磨外野手(3年)が左翼への二塁打を放ち、2死後、3番・櫻井悠也内野手(3年)の適時打で同点に追いついた。
七回に悪夢が待っていた。浅水は先頭打者を四球で歩かせ、続く打者のバントを浅水が悪送球して無死一、二塁に。内野安打で満塁となり、相手のスクイズ失敗で1死二、三塁となった。吉井天星遊撃手(3年)の失策で勝ち越しを許した。適時打と櫻井二塁手の失策、その後に2点三塁打、適時打とたたみかけられ、3-9と離された。
直後の攻撃では、佐藤外野手の二塁打と櫻井二塁手の適時打で1点返した。八回に犠飛で1点取られ、再び6点差がついた裏の攻撃は、五番・佐竹徠都中堅手(2年)の内野安打から始まり、四球と3連打で3点返した。しかし反撃はここまで。5人の投手による継投で総力戦を挑んだが、夏の甲子園2年ぶりの初戦突破はならなかった。
試合詳細はコチラ
▼▼以下に選手、監督コメント、写真▼▼
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■北海の平川敦監督(54)の試合後のコメント
「七回の6点ですね。それが大きかった。(七回途中から救援した4番手の松田収司投手について)どこかで投げさせよう、とかそこまで考えていなかった。予選は4人で投げていましたし。浅水があそこまで打たれたので、代えざるを得なかった。(下級生が多いことについて)ここで試合ができるのは一番大きい。こういう舞台でやると上級生になったときにうまく行かないことの方が多いので、この経験をいい形で新チーム、来年につなげていければ」
七回終了後、選手たちに話をする北海の平川監督(左)
■1番打者として3安打2四球1打点と、全打席で出塁した北海の佐藤暸磨主将(3年)のコメント
「自分の結果どうこうより、キャプテンとしてチームを勝たせられなかった。チームをいい方向に持っていけなかったのが、自分の実力や隙になるのかな、と思います。八回の攻撃は、点差はありましたが、まだまだ1点でも取っておけば、と平川先生からの声がありましたし、自分もなんとかつないでいけば勝機はある、と思っていた。なんとか北海道大会では春と夏、優勝できたが、甲子園で勝てなかったのが悔しい。もっともっと勝って、チームのみんなと野球やりたかった、という思いです。3年生がなかなか結果出せずにいた中で、2年生が引っ張ってくれた。あいつらの力がなかったら、絶対自分たちは今ここにいないので、本当に下級生には感謝したいです。来年の春と夏、必ず(甲子園に)戻ってきて優勝してほしいと思います。」
八回2死一、二塁、北海の佐藤が適時打を放つ
(全12カット)
北海先発の森
四回、2番手で登板した北海の小野
五回途中、3番手で登板した北海の浅水
五回無死一塁、北海の小野が適時二塁打を放つ
七回途中、4番手で登板した北海の松田
七回2死二塁、北海の櫻井が適時打を放つ
八回、北海の佐竹がヘッドスライディングをみせ、出塁する
八回2死一、二塁、北海の吉井が適時打を放つ
八回2死一、二塁、北海の佐藤が適時打を放つ
八回2死一、二塁、北海の三沢が適時打を放つ
九回、5番手で登板した北海の近江
試合終了後、スタンドの応援団にあいさつし、引き揚げる北海ナイン