《平川弘のCool Eye》柴田新監督の下で総合力を問われるウイングバック
PO圏までの苦しい状況は変わらず
監督交代後の秋田戦は0-2で完敗。柴田新監督は初陣を飾ることができなかった。就任して4日しか準備期間がなかったのだから新監督を責めることはできない。ただ、残り12試合で6位のプレーオフ圏までは勝ち点差が9ポイント。プレーオフもかなり苦しいと言わざるを得ない。
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新体制での違いは感じられなかった
秋田戦は退屈なゲームだった。柴田監督になって岩政体制との違いを興味深く見ていたのだが、違いは感じられなかった。前半は秋田にやられっぱなしで、シュートもほぼなかった状態。攻撃的じゃなかったから岩政体制は終わったんじゃないの?
秋田が運動量と球際の厳しさで向かってくることは分かっていたはず。札幌は頭でっかちになって、サッカーの原点の部分で秋田に劣っていたのだと思う。選手たちは柴田監督の色を出そうと難しく考えてしまったのかもしれない。
失点シーンの原の一瞬の迷いが象徴 秋田とはもっと…
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1点目の失点はMF原がボールロストしてミドルシュートを喰らった。原のチョンボで判断ミスなのだが、オートマティックにパスコースをつくってボールを引き出してあげる周りの動きも足りなかったのだろう。
ボールを前に運ぶ意識付けをしたという柴田監督だったが、前半は原の迷いが象徴したように完全に札幌の攻撃はノッキングしていた。もっとシンプルに泥臭く秋田と対峙しても良かったと思う。
ピッチの幅を使った攻撃では
原にはもう少し苦言を。ウイングバックで先発となるとチームの役割として守備の負担が大きい。交代出場の時は、攻撃に勢いをつけることがミッションなので、ボールを持ったらドリブルで仕掛ける原の良さが出せる。先発で守備の足かせがあってもドリブルで仕掛ける積極性と運動量を見せてほしい。これからは総合力が問われるのだ。MF近藤がいないので、サイドを突破できるアタッカーは貴重。柴田監督はピッチの幅を使った攻撃を公言している。活きの良いウイングがいないと。
攻撃が停滞すれば後ろにひずみが…
後半は選手交代をして押し込み、主導権を握った札幌。確かに押し込んではいたが、秋田が2-0とリードしていたこともあって、プレスを弱めていたのだと思う。ゴールを取れなかったことがすべて。攻撃がうまく流れないと後ろにひずみが出るのがサッカーというもの。DF浦上のチョンボでゲームオーバー。2失点は原と浦上の個人的なミスだったが、チームがうまくまわっていないと感じさせるものであった。
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