コンサドーレ
心を切り替え、また1つずつ勝利を積み重ねよう《河合CRC竜の眼》

決めるべき場面で決めないと
リーグ戦で5試合負けなしだった札幌は、12日の磐田戦に1―5で敗れシーズンダブルを喫した。結果だけを見れば、惨敗だ。敗因の1つは試合開始直後の絶好機を逃したこと。決めるべき場面で決めないと当然、流れは相手に傾き、結果は苦しいものになる。
前節の山口戦でクリーンシートを達成した守備にも、ほころびが見えた。左SBを務めた高嶺のエリアを、磐田は上手く突いてきた。彼は潰しや1対1で無類の強さを誇るが、本職ではないポジションで同じ働きを求めるのは酷だろう。この試合に限れば、最終ラインで起用するデメリットが出てしまったと感じられる。
個人の問題だけではない。守備陣全体も間延びしていて要所でのプレスが緩かった。本州は気候が異なり、特に湿度の高さはやっかいで、どうしても足が止まってしまう。北海道に本拠を置くチームが環境面に苦しむのは常であり、言い訳にはしたくない。過去の当コラムでもお伝えしたように、万全の暑さ対策を施して、タフな夏場の戦いに臨んでもらいたい。
【タフな中盤戦。見えない積み重ねがパフォーマンスを左右する】
6ポイントゲームを落とした意味は大きい。とはいえPO圏内の6位・徳島とは、まだ勝ち点差「7」だ。大事なゲームで勝ちきれない事実を力不足と再認識しながら、また1つずつ勝利を積み重ねよう。今後も上位を走る鳥栖、長崎と昇格を争うライバルチームとの戦いが待っている。星勘定は必要ない。目の前の1試合に全力を注ぎ込めるか否かが、勝敗を左右する。