高木駿 5失点を猛省「切り替えも必要だけど、何を改善しないといけないのか考えたい」
前半31分、磐田MFクルークス(手前右)にゴールを決められるGK高木(中央)=撮影・中本翔
■J2第23節 磐田5-1札幌(7月12日、静岡・ヤマハスタジアム)
サックスブルーの強さに屈した。J2リーグ9位の北海道コンサドーレ札幌は12日、敵地で磐田と対戦し1-5で敗れた。5月の前回対戦で4失点した難敵を相手に、前半だけで3失点。数的不利となった後半も2ゴールを許し、手痛いシーズンダブルを喫した。先発出場のGK高木駿(36)は「とにかく5失点している。反省しないといけない」と唇をかみしめた。
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勝ち点差4で迎えた8位・磐田との直接対決。4連勝をかけた一戦の意味を深く理解する札幌は、立ち上がりからアグレッシブに相手ゴールへ迫った。前半2分、長谷川のパスをPA手前で受けた近藤のシュートは、惜しくもゴール右へ。ゲーム開始直後の決定機を逃すと、流れは徐々に相手へ傾いた。
前半2分、DFラインの裏に抜け出してシュートを放つMF近藤(左)
前半6分の先制点を皮切りに同29分、同31分と立て続けに失点を重ねた。3ゴールはいずれも自陣の左サイドに位置する相手MFクルークスが絡んだもの。北海道とは異なる高温、高湿度のピッチ状況の影響もあったであろうか。中盤のプレッシャーが弱くなることで、危険なプレーヤーに幾度も決定的な仕事を許してしまった。
決定機をつくられる前の段階に要因 高木「ワイドを使う相手の攻撃に…」
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最後方から球際の攻防を見つめた高木は「失点は最後に、そこ(クルークス)ってなりますけど、そこに入られるまでも悪かった。ボールの失い方も良くなくて、僕のフィードから始まったプレーもある。(セカンドボールを)拾いきれなかったのも(大量失点の)要因だし、ワイドを使う相手の攻撃に対して、しっかり寄せきれなかったシーンが何度もあった」とゲームを通してかみ合わなかった守備について、次々と課題を挙げた。
前半31分、磐田MFクルークス(右)にゴールを決められたGK高木(中央奥)
前半終了間際にバカヨコのゴールで反撃の狼煙を上げるも、勢いは長く続かなかった。3バックにシステム変更して臨んだ後半は攻勢に出たが、同13分にルーズボールへ果敢に飛び込んだ大﨑のスライディングが危険と見なされ、一発退場に。数的不利に陥った札幌が、スタミナ勝負の後半戦を乗り越えるのは難しかった。
後半13分、磐田のMF為田(手前)に危険なタックルをしたと判定され、一発退場となったDF大﨑
前回対戦で大敗した磐田に対して入念な準備を施したが、策は無情にもはまらなかった。DFラインを束ねた宮は、試合後「修正できないままゲームが推移してしまった。なかなか難しい試合だったなと思うと同時に、そもそも戦術云々じゃなくて、インテンシティーの部分や、このゲームに懸ける気持ちが、相手の方が上だったのかなっていう感覚が今はあります」。名門クラブの意地を見せた磐田の強さを、潔く認めた。
後半、相手ゴール前でヘディングするDF宮(中央)
結果的には大差を付けられた。それでも札幌は、最後の最後までファイティングポーズを崩さなかった。シーズンの山場と呼べる一戦を落としても、選手たちの目は輝きを失ってない。チームの思いを代弁し、高木は言う。「切り替えも必要だけど、冷静に何ができなかったのか、何を改善しないといけないのかを考えたい。(課題は)明確なので、この(中断期間の)3週間でしっかりやっていきたい」。残された時間を活用し、昇格へ向けて仕切り直す。
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