高校野球
2025/07/12 21:30 NEW

北海の背番号1・浅水結翔が5回0封でサヨナラ呼び込み8強進出 苦い経験から芽生えたエースの自覚【南北海道大会】

2番手で登板し、5回無失点と好投した北海の浅水=撮影・十島功

■全国高校野球選手権南北海道大会第3日(7月12日、札幌円山)
▽1回戦 立命館慶祥2-3北海


 

1点差の五回にリリーフ登板

 2年ぶりの頂点を狙う北海には、流れを変えられる男がいる。1点ビハインドの五回。「ゼロで抑えて流れを持ってくる」。満を持して、背番号1の浅水結翔投手(3年)がマウンドへと駆け上がった。先発・小野悠真投手(2年)からバトンを受けた左腕は、初球に125キロの直球で空振りを奪うと、波に乗った。カーブ、スライダー、チェンジアップを織り交ぜながら、五回をわずか8球で3者凡退に仕留めると、六回も3人斬りの投球を見せた。

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走者背負ったら丁寧な投球心掛け

 七、八回と得点圏に走者を背負ったが、1年春からベンチ入りし、昨夏も背番号1を背負うなど、経験豊富な浅水が動じることはなかった。「ランナーがいない時はどんどん行ってるんですけど、ランナーがいる時にそういう風になってしまうと簡単に打たれてしまうので、丁寧に投げようと思ってます」。その言葉通り、どちらの場面も果敢に直球を投げ込んで仕留めた。そんなリリーフエースが仕事を果たすと、流れは巡ってくる。八回、振り逃げの出塁から好機をつくり、櫻井悠也内野手(3年)の適時二塁打で試合を振り出しに戻した。

春の全道決勝でも逆転勝利に貢献

 そして運命の九回、冷静なマウンドさばきに大胆かつ繊細な投球を披露。先頭に安打を許したが、慌てることなく得意のけん制で一塁走者を刺すと、その後は連続三振を奪った。この5回無失点の快投が直後のサヨナラ劇を呼び込んだ。春季全道大会決勝の旭川実業戦でも4点ビハインドの六回から登板し、4回無失点と好投し、チームも逆転勝利を果たした。大舞台で見せる浅水の勝負強さは際立つばかりだ。

前日11日は昨夏敗戦の映像を見返し リベンジの思い秘める

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