高木駿 クリーンシート達成誓う「3連勝にとどまらず、何連勝もしないと上にいけない」
前日練習を終え、取材に応じる高木=撮影・北波智史
■7月4日、札幌・大和ハウスプレミストドーム
北海道コンサドーレ札幌は4日、札幌市内で翌日に控える第22節・山口戦(14時開始、プレド)へ向けて全体練習を行った。度重なるケガを乗り越えて2季ぶりに戦列復帰したGK高木駿(36)は、3試合連続スタメン出場へ気合十分。「今はとにかく勝ちが必要。そこに向かってやるだけ」と今節もゴールマウスを守り抜き、チームを今季初の3連勝に導くつもりだ。
前十字靱帯断裂と椎間板ヘルニアの手術乗り越え
連勝スタートを切った後半戦。カムバックした背番号51が、札幌の守備に安定感をもたらしている。左膝前十字靱帯断裂と腰椎椎間板ヘルニアの手術から復帰した高木は、566日ぶりの公式戦となった藤枝戦でPKによる1失点と奮闘。続く熊本戦でも好セーブを披露するなど最後方からリズムを生み出し、勝ち点3に貢献した。
前日練習で調整する高木(左)
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浮き沈みの少ない強靱なメンタルが、その躍動を支えている。ドラマチックな逆転勝利を収めた前節の熊本戦は、2万2000人超のサポーターが来場。大声援が響き渡るピッチの上で、守護神候補はゲームを通して平常心を貫いた。
「僕はのんびり屋でマイペースなので…」
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「久々のホームだったけど良い意味でいつも通りの感じでプレーできた。(ケガをした)この1年半ぐらいよりも、プロでやってきた時間は長い。その経験があるから、いつ試合に出ても大丈夫という感覚だった。僕はのんびり屋でマイペースなので何でも受け入れられる。ケガの時もその性格が役立ちました」
長く戦列を離れていても、実戦感覚は少しも鈍っていない。積極的にビルドアップに参加し、相手の決定機には鋭い反応でシュートを防ぐ。高木らしいアグレッシブなプレースタイルが、札幌の攻守をもり立てている。
「今までは相手のプレッシャーが来ると、自分たち主導でボールを持って攻撃の時間をつくることが少なかった。後ろでボールを持って引きつけたら、中盤や前線で相手のプレッシャーが緩くなる。その辺はうまくできているかな」

6位の磐田と勝ち点7差 巻き返すために
現時点で10位の札幌は、PO圏の6位・磐田と勝ち点差7を付けられている。岩政監督がたびたび口にする〝大型連勝〟はJ1昇格への必要条件だ。
最後の砦を担う男は「3連勝にとどまらず、何連勝もしないと上にはいけない。そのためにも、もちろん無失点が良い。無失点で終えられたら選手の自信につながる。攻撃陣も含めてチーム全体で引き締まった守備がしたい。自分たちの力を出せば勝てると思うので、気を抜かずやっていきたい」。ベテランは穏やかな口調で、クリーンシート達成を誓った。