コンサドーレ
タフな中盤戦。見えない積み重ねがパフォーマンスを左右する《河合CRC竜の眼》

課題解決の答えを見つけてほしい
札幌はいわき、富山との2試合を1勝1分けで終え、順位を12位まで上げた。富山戦は試合終了間際に青木のFK弾で劇的勝利を飾ったが、いわき戦の逃げ切り失敗は少しもったいない。厳しく言うならば、勝ち点2を失ったようにも見えた。先制ゴールを挙げた家泉の奮闘を評価しつつも、本職の守備でより安定感あるプレーを期待したい。
この2試合の失点はスリップに、DF陣のお見合いと自分たちのミスが絡んだものだった。何度でも同じ言葉を繰り返す。ミスをミスのまま終わらせてはいけない。課題が浮かび上がるたび向き合って、トレーニングで克服することが肝要だ。練習中の1本のパスやワンプレーに、どれだけ集中できているだろうか。課題解決の答えは練習場にしかないのだから、とことん質にこだわってほしい。
ベテラン選手がもたらす安心感
キャンプから序盤戦まで見極めを行ってきた岩政監督は、菅野やサンチェスら練習で調子の良い選手をゲームに起用した。シーズンが中盤に差し掛かり、いよいよメンバーが絞られてきた印象を受ける。PO圏内を目指す上でも、ここからは連勝が必要であり、好不調の波が小さい経験豊富な選手への期待感は自然と高まってくる。
フィードの精度が高く、足元もうまい菅野は、ビルドアップの面でも大きく貢献していた。巧みなステップワークとずば抜けた反射神経も健在だ。また、ベテラン選手がピッチに立つことで「この人がいればゲームを落ち着かせてくれる、流れを変えてくれる」という安心感がチームにもたらされるメリットがある。経験に裏打ちされたゲームの流れを読む力の重要性を、あらためて認識できた。