家泉怜依 恩返し弾もドロー決着を猛省「失点に絡んでいる。僕としてはそっちの方が重要」
前半34分、先制ゴールを決めて喜ぶDF家泉(中央)=撮影・北波智史
■J2第15節 いわき1-1札幌(5月11日、福島・ハワイアンズスタジアムいわき)
北海道コンサドーレ札幌は11日、敵地でいわきと対戦し1-1で引き分けた。6試合連続スタメン出場のDF家泉怜依(25)は、先制点を挙げ2試合連続得点をマーク。思い出深いピッチの上で躍動し、強い存在感を示した。
後半、ドリブルで攻め上がるDF家泉(右)
【道スポが全部読める! お得な年払いプラン】
プロサッカー選手としてのキャリアをスタートした、いわきとのゲーム。2023年まで2年間所属した古巣との一戦に、自然と気持ちは高まった。ハワスタのフィールドに足を踏み入れ「ここがホームだったのに敵チームとして対戦する。新鮮な気持ちで試合に臨めたし、温かく迎えてくれて良い気分でした」と高揚感を覚えていた。
「ファーに背の低い選手がいる」 プラン通りに奪った今季4得点目
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
両チーム無得点で迎えた前半34分に、この日一番の見せ場が訪れた。田中克の右クロスをサンチェスが折り返し、ボールはペナルティーエリア中央で待つ家泉のもとへ。冷静に右足を合わせ「クロスのときファーに背の低い選手がいるのが分かっていて、チームとして狙っていた。そこをジョルディが使って狙ったところに落としてくれたので、決められて良かった」とプラン通りに奪った恩返しの一撃を喜んだ。
前半34分、先制ゴールを決めるDF家泉(右から2人目)
前節の磐田戦で4失点を喫したディフェンス陣は体を張って奮闘するも、虎の子の1点を守り切れなかった。後半27分。相手のカウンターを受けた際に、家泉がペナルティーエリア手前で転倒。カバーに入った高嶺がエリア内でファウルを犯し、PKを献上した。
勝手知ったる芝生に足を取られ、失点につながるミスを犯した家泉は「楽に反転すれば良かったのに、難しい動きをしてしまった。いわきでプレーしていたときも滑りまくっていたのに、改善できなかった。みんながあんなに戦ってくれたのに…。失点は僕のせい」と、唇をかみしめた。
後半29分、同点に追いつかれ、悔しそうな表情のDF家泉(中央)
勝敗だけに焦点を当てたいシーズン中盤戦。チーム最多となる今季4得点目の喜びよりも、悔しさばかりが胸に残った。「4点取っていますけど、それ以上に失点に絡んでしまっている。僕としてはそっちの方が重要。攻撃を武器にしながらも、守備で戦わないといけない。きょうを次につなげます」と懸命に前を向いた。
後半、ゴール前のボールをヘディングするDF家泉(左奥)
厳しい世界を生き抜くすべを、この土地で身に付けた。フィジカル革命を旗印に掲げ、肉体強化を重視するいわき独自のスタイルは、今でもプレーの土台となっている。「サッカーの基本である走ること、戦うことをいわきで学んだ」。成長した姿を披露した一方で、手痛いミスも味わった。恩義あるクラブとの戦いで得た経験値は必ず、これからのサッカー人生の糧になる。
引き分けに終わり、悔しそうな表情で引き揚げるDF家泉(手前左から2人目)
【道スポが全部読める! お得な年払いプラン】