アマ野球
2021/09/29 12:53

最速152キロの札日大高出身・山本 プロ入りへ「ラストチャンス」

札日大高出身の152キロ右腕・山本がドラフト指名の吉報を待つ(SUBARU提供)

 最速152キロを誇る北海道育ちの豪腕が吉報を待つ。札日大高出身で、社会人2年目の山本龍之介投手(24、日大)は強豪のSUBARU(群馬県太田市)で主力として活躍中だ。きょう29日に初戦を迎える都市対抗2次予選(北関東大会)で本大会出場を決め、10月11日のドラフト会議を迎える。

 SUBARUの守護神・山本は夢に向かって、着実に歩みを進めてきた。ドラフト会議まで、あと13日。セ・パ5球団から調査書が届き「プロにいけるのは今年がラストチャンスだと思っている」と強い覚悟を示した。
 日大時代から公式戦で140キロ台後半を計測。エースとして活躍してきた。ドラフト候補にも名を連ねていたが「手応えも、絶対にいけるという自信もなかった」とプロ志望届を提出しなかった。2年後のプロ入りを目指し、社会人野球で腕を磨くことを選択した。
 入社時86キロだった体重は現在93キロに増え、直球の最速も152キロまでアップした。徹底的な食事管理を敢行。「(大学時代に)食べなかった日はないくらい」という大好物のファストフードやスイーツを絶ち、毎食カロリー計算をして食生活を改善させた。
 シーズン中でも毎日のように筋力トレーニングを取り入れ、スクワットの最大値は大学4年時から約60キロアップの215キロまで上昇した。「(直球の)スピードが上がり、球も重くなった」と2年前からの成長を自ら実感している。
 9月に先発から再転向し、都市対抗2次予選は抑えの役割を担う。20年に入社後は、日本選手権を含め、2大大会出場を逃しており、山本は「自分がいる間にチームに貢献したい。都市対抗出場を決めて、良い形でドラフトに臨めれば」。まずは本大会の切符を手に入れ、運命の日を待つ。(島山知房)

 ◆山本 龍之介 (やまもと・りゅうのすけ) 1997年7月22日、大阪府出身。184センチ、93キロ。右投げ右打ち。小学4年の時に北広島市に移り、北広島西部中では札幌真駒内シニアでプレー。札日大高では2年秋の全道大会で4強入りした。日大に進み、1年春からベンチ入りし、同秋の明治神宮大会で4強入り。球種はカーブ、スライダー、カットボール、スプリット、チェンジアップ。家族は両親と姉、弟。

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