ファイターズ
2022/05/01 23:15

杉浦5回0封で先発2年ぶりの勝利にビッグボスも絶賛「ザ・先発ピッチャー」

2シーズンぶりの先発勝利を飾った杉浦。ヒーローインタビューを終え、雨の中、フレップに傘をさしてもらい、ガッツポーズを披露する(撮影・桜田史宏)

■日本ハム9-3ロッテ(1日、ZOZOマリンスタジアム)

 5月攻勢だ! 日本ハムは1日、敵地でロッテと対戦し、9―3で快勝した。先発登板した杉浦稔大投手(30)が5回3安打無失点で、自身2年ぶりの先発勝利を飾った。打線は三回までロッテ先発のエンニー・ロメロ投手(31)に完全投球を許していたが、四回に失策につけ込んで一挙9得点。アリスメンディ・アルカンタラ内野手(30)の6号3ラン、今川優馬外野手(25)の6号2ランなど6安打を固め、大勢を決めた。

新球カットボールで苦手な岡から空振り「引き出しとして使えそう」

 577日ぶりの先発勝利。お立ち台に上がったヒーローの杉浦は、どこか照れくさそうだった。味方の大量援護に恵まれ「きょうはごっつあん勝利という感じだったので。でも、良かったです。とりあえず一つ勝って」と安堵感を漂わせた。

 先発再転向2度目のマウンド。最大の武器でもある伸びのあるストレートでグイグイ押した。この日の最速は148キロだったが「両コーナーに投げ分けられていた」と威力は抜群。二回には、オフから習得に取り組んでいた〝新球〟カットボールを本格的に解禁した。

 開幕から「ほぼ投げていない」というが、試合前に女房役の梅林と「状況を見てどんどんいける時にいこう」と話し合っていた。ベールを脱いだのは、昨季苦手としていた岡に対する初球。135キロを計測した外角球で空振りを奪った。

 「スライダーとはまたちょっと違うし、打者の反応的に面白い」と手応え。その後も、空振りやファウルを取り「カウント球でも決め球にも使えそうな感じがした。また一つ、引き出しとしては使えそうだなという気がしました」とニヤリとした。

練習中に「5回いけるやろ」先発起用ズバリ

 テンポ良くアウトを重ね、5回87球を投げて3安打無失点。杉浦の先発起用を提案したという新庄ビッグボスも大絶賛だ。この日の練習中には「5回いけるやろ、楽しんでいこうや」と声を掛けたことを明かし「ザ・先発ピッチャーみたいなボールで真っすぐが強かったし、低めに集まっている。リズムも良かったし、安心して見ていられた。次が本当に楽しみ」と声を弾ませた。

 2月の春季キャンプは、左太もも裏の肉離れで途中離脱。2男1女の父でもある杉浦にとって、家族の存在が励みだった。毎日のように連絡を取り合い、4歳の長女からはパパに宛てた絵やメッセージが届いた。誕生日の2月25日には、0時になった瞬間にあさ美夫人と昨年生まれたばかりの次男がテレビ電話を介してお祝いしてくれた。

 久しぶりにウイニングボールを手にして「子供が触ると危ないので、届かないところに飾っておきます」とほほえんだ。チームは借金9の最下位と苦しいスタートを強いられたが、5月反攻へ。頼もしい男が、先発ローテーションに戻ってきた 。

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