ファイターズ
2022/04/30 22:55

「情けない」エース上沢が誤算…5回5失点でロッテ戦自身9連敗

五回を投げ終え、ベンチに戻る上沢。またも今季初勝利はお預けとなった(撮影・桜田史宏)

■日本ハム3-7ロッテ(30日、ZOZOマリンスタジアム)

 日本ハムは30日、敵地でロッテと対戦し、3―7で敗れた。先発登板した上沢直之投手(28)が5回9安打5失点で4敗目。今季6度目の先発マウンドでも勝ち星を手にすることができず、自身対ロッテ9連敗を喫した。一回にいきなり先制点を献上。二回に松本剛外野手(28)と清宮幸太郎内野手(22)の適時打などで味方が3点を奪って試合をひっくり返したが、その後に4失点と踏ん張れなかった。敗戦の中、3試合ぶりに復帰した松本剛が同点打を含む3安打1打点と存在感を示した。

今季6度目先発も初勝利ならず

 打球の行方を見つめ、エース上沢はマウンドでぼうぜんと立ち尽くした。3―3の同点に追いつかれた直後の五回2死三塁。カウント2―2から山口に投じた渾身(こんしん)のストレートは、無情にも左翼スタンドに吸い込まれた。

 今季6度目の先発で、またしても初勝利はお預け。「3点の援護をもらっておきながら、逆転されるようなピッチングをしてしまい、情けなく思います。チームに迷惑をかける結果になってしまい、申し訳ない気持ちです」。コメントに悔しさがにじんでいた。

 負の連鎖を止められなかった。19年4月12日を最後にロッテ戦では勝っていない。不名誉な連敗記録を打破するため、ロッテの人気菓子「コアラのマーチ」を購入。相手を食らう験担ぎをし、万全の状態で臨んだはずだった。

 一回、連打を浴びて山口の左前適時打で先制点を献上。二回に味方打線が3点を奪って逆転してくれたが、ピリッとしない。三回、山口に2打席連続となる左前適時打を浴び、1点差に迫られた。

 勝利投手の権利がかかった五回につかまった。無死満塁のピンチを招き、レアードの二ゴロ併殺の間に同点に追いつかれ、山口に勝ち越しの左越え2ランを被弾。武田投手コーチは「1打席目のタイムリーで上沢自身が消極的になったのかな。変化球を打たれていたので、最後、真っすぐで気持ちを切り替えて仕留めにいったところを逆に打たれた」と振り返った。

 前回登板した4月23日のソフトバンク戦では3回7失点で降板し、この日は5回9安打5失点で今季4敗目。開幕から白星に見放されており、武田コーチは「勝ちが一番の薬だと思うので、早く(今季)1勝させてあげたい。しっかりまた一週間休んで、6日後には、またエースとして頑張ってほしい」と期待を口にする。

「上沢を勝たせよう」チーム団結も

 この日、ベンチでは野手陣が「上沢を勝たせよう」と声がけ。エースに勝ち星を付けさせようと、ナインは一致団結していたという。苦しい時ほど仲間の存在は大きい。上沢なら、この困難を乗り越えられる。

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