五輪ハーフパイプ道産子初メダルの山田琉聖 3月7日開幕のW杯札幌大会参戦へ
銅メダルを片手に今後の目標を掲げた山田琉聖=撮影・松本奈央
冬季五輪では道産子最年少19歳のメダリスト
視線は4年後の金メダル! ミラノ・コルティナ冬季五輪に初出場した札幌市出身の山田琉聖(19)=チームJWSC、札幌新川中出=が、スノーボード男子ハーフパイプで銅メダルを獲得した。道産子では男女通じてハーフパイプ初メダル、冬季五輪では道産子最年少の19歳325日でのメダリストとなった。17日に帰国した山田が、地元・北海道で五輪秘話や将来への思いなどをたっぷりと語った。
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〝銅〟々のメダルを携え、日本に凱旋した。昨年12月にW杯参戦のために北海道を出発するときは「誰もいなかったぐらい」。それが一躍有名人になった。17日の羽田空港到着時は大勢のファンから出迎えられ「(戸塚)優斗くんとか(小野)光希ちゃんも一緒にいたので、その人たちのおかげでもあったんですけど、やっぱりオリンピックの影響力ってすごい。道産子としてハーフパイプで初めてメダルを取ることができたのは、すごく嬉しかった」と穏やかな笑みを浮かべた。
北海道新聞社ロビーに設置されたビジョンの横に立ち、笑顔で記念撮影をする山田琉聖
すでに4年後へ向けてスタートしている。現在新潟の専門学校に通っているが、このオフから拠点を札幌に戻す方向で調整中。「オリンピックだけを目標にしてしまうと、そこから燃え尽きちゃいそうだなと思って、オリンピック後の目標とか、やりたいルーティンとかも、もう決めていて。来年もまたなにか新しいことができたらいいなって考えているし、4年後のオリンピックも同じく目指していけたらいいなって思ってます。金を目指していきたいですね」。再び世界の頂点を目指す。
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代表コーチからも「トリプルやった方がいいんじゃない?」
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初出場の五輪では、こだわり続けた唯一無二のルーティン(構成)が世界に認められた。トリックが高回転化する流れに逆らい、持ち味の高さや、5回中4回を難易度が高い逆スタンスから空中に飛び出していくオリジナリティーあふれる構成で、上位には必須と言われた「トリプルコーク1440」を取り入れた選手よりも高得点をマーク。特定のコーチを持たず、トリプルコークは「全く練習したことがなかった」。代表コーチや母からも「トリプルやった方がいいんじゃない?」と助言されたことがあったが、最後まで己を貫きメダルをつかんだ。
男子ハーフパイプ決勝の1回目で技を決める山田琉聖の連続合成写真(左から右へ)=共同
オリンピアンの先輩2人の前で最高の滑り
〝恩人〟の前で最高の滑りができた。日本代表の村上大輔コーチ(42)やテレビ中継のスタジオ解説を担当した中井孝治さん(41)はオリンピアンであり、山田が幼少期に教えを受けた師。山田が札幌新川中央小6年の18年当時、村上コーチは「北京は間に合わないかもしれないにしても、その次が楽しみな選手」と話していたが、その言葉通りになった。「ハーフパイプを始めるきっかけが(村上)大輔くんだったので、一緒にずっと競技できていることもすごく嬉しかったし、中井くんは元々解説に入ると聞いていました。なので中井くんの前で良い滑りができたら、と思っていた中で自分のいい滑りを1本目に決められた。それはすごく嬉しかったですね」。2人が届かなかった五輪のメダルを手にして、恩返しした。

報奨金の使い道は?
今回のメダル獲得で、日本オリンピック委員会(JOC)と全日本スキー連盟(SAJ)から報奨金が100万円ずつ支給される予定。1シーズン数百万円の遠征費を稼ぐためにアルバイト生活をしていたこともあるだけに、「やっぱり遠征費とかもあるので、とりあえずそっちに使おうと思っています。日本に帰ってきて本当にたくさんの人に応援してもらったんだなって。北海道に帰ってきた時は本当にいろんな方にメダルを見せに行ったりしたので、そういう人たちに何か形に残るものとして返せたらいいなってのはありますね」。応援してくれた方々へ有形無形の感謝の証しを検討中だ。

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今シーズンも残りわずか。26日開幕の高額賞金レース「スノーリーグ」出場のために24日に渡米。その後、3月7日から地元さっぽろばんけいスキー場で開催されるW杯札幌大会に出場する。W杯残り2試合は欠場するため、W杯出場は札幌大会が今季最終戦となる。前回開催は山田が競技を始めた10年前。「見に行きました。青野令くんとか(片山)来夢くんとかですね。(平野)歩夢くんもいましたね。競技を始めた時に初めて見た大会だったので、ばんけいにまた戻って来て世界大会に出られるのはすごく嬉しいですし、感慨深いものがある。地元の人に自分の滑りを見ていただけたらいいな、ってすごく思いますね」。オリンピアンが再集結する地元W杯で、深夜の日本を熱狂させた滑りを再現する。
自らが1面を飾った2019年3月14日発行のジュニア道スポを手に笑顔の山田琉聖