高梨沙羅「一番うれしい」メダル ジャンプ混合団体 一丸で悲劇乗り越え銅【ミラノ・コルティナ五輪】
ジャンプ混合団体で銅メダルを獲得した(左から)二階堂、小林陵、高梨、丸山=撮影・金田翔
北京の悲劇を4年後の舞台で
【ミラノ共同】ノルディックスキー・ジャンプ混合団体が10日、プレダッツォ(ヒルサイズ=HS107メートル)で行われ、丸山希(27、北野建設)小林陵侑(29、チームROY)高梨沙羅(29、クラレ)二階堂蓮(24、日本ビール、下川商高出)の日本が合計1034.0点で銅メダルを獲得した。この種目では初の表彰台。初めて実施された前回の北京大会は、高梨がスーツの規定違反で失格となり4位だった。
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チーム一丸で、4年前の悲劇を乗り越えた。北京五輪では高梨の失格の影響で、4位に終わった因縁のジャンプ混合団体。重圧の中で挑んだ高梨を周囲が助け、全員が大きなミスなくつないだ価値ある銅メダル。北京でもともに戦った小林陵は「屈辱を同じ舞台で晴らせた」と胸を張った。
小林陵は「悔しかったけど、沙羅が一番つらかった」と当時を振り返る。責任を背負い込み、今大会に懸ける姿を誰もが見てきたからこそ、その思いを理解し、進んで力になろうと動いた。
丸山は女子のエース格が多く集まる1番手を任された。前回は高梨が務めた役目を「苦手だけど」しっかり全うし、及第点の飛躍をそろえた。
混合団体で1回目を飛躍する高梨
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アンカー二階堂「沙羅さんは楽しく飛んでください。その分…」
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小林陵と二階堂は「キーマンは沙羅」と話し合い、いかに緊張をほぐすかを考えていたという。「沙羅さんは楽しく飛んでください。その分、僕がやってやります」と声をかけたアンカーの二階堂は1回目に103メートルの大飛躍。勝負を託された2回目も101メートルを飛び、メダル獲得を決めた。
支えたのは選手だけではない。関係者によると、高梨は13位に終わった7日の女子個人ノーマルヒルでスーツと体の感覚が合わなかったという。「このままでは飛べない」と相談を受けたスーツ担当の技術者は急ピッチで調整。ミリ単位で膝部分は細く、太もも部分はゆとりを持たせて仕上げ、試合に間に合わせた。
銅メダルを決め、最終ジャンパーの二階堂蓮(左から2人目)とともに喜ぶ日本
「チームの力が背中を押してくれた」と勇気を得た高梨。2回ともK点(98メートル)付近まで飛んで貢献した。「ずっと団体戦は苦手だったけど、このチームだからできた。喜びを分かち合う素晴らしさを感じた」。仲間を誇らしげに見る目に、今回は歓喜の涙が浮かんだ。(共同)
4年前と違う涙、目に光る沙羅
4年前とは違う涙が、高梨の目にきらりと光った。前回、スーツの規定違反による失格で悔し涙を流したジャンプ混合団体で、今回は日本の3位に貢献。「間違いなく今日のメダルが今までの人生で取ったメダルの中で一番うれしい」と感慨に浸った。
アンカーの二階堂につなぐ3番手を担った。個人ノーマルヒルでは13位に終わったが、この日は2回とも強い追い風が吹く難しい状況でK点(98メートル)付近にまとめ「個人戦よりも、練習よりもいいジャンプが飛べた」。試合後、北京五輪の混合団体メンバーで今回は応援に回った伊藤(土屋ホーム)に抱きかかえられると、涙があふれ出た。
「五輪っていいなと思えた」
2018年平昌五輪で獲得した個人の銅以来、二つ目のメダル。一時は考えた引退を翻意し、小林陵ら仲間とともにつかみ取っただけに「圧倒的に重みを感じる。五輪っていいなと思えた」とかみしめた。苦しみ続けた第一人者に笑顔が戻った。(共同)
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