ジャンプLH二階堂蓮 頂点に届かず、こぼれる涙 「悔しい」銀メダル【ミラノ・コルティナ五輪】
銀メダルを手に笑顔を見せる二階堂蓮=撮影・金田翔
船木以来の1大会メダル3個
【ミラノ共同】ミラノ・コルティナ冬季五輪第9日の14日、ノルディックスキー・ジャンプ男子個人ラージヒルで二階堂蓮(24)=日本ビール、下川商高出=が銀メダルを獲得した。今大会三つ目のメダル。ジャンプの日本勢で1大会3個は、1998年長野五輪で金2銀1の船木和喜以来、2人目。9日の個人ノーマルヒルと10日の混合団体で銅メダルを手にし、勢いに乗る二階堂は、1回目でトップに立った。2回目に順位を落としたものの、初出場の五輪で大きな成果を上げた。
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■14日の男子個人ラージヒル(ヒルサイズ=HS141メートル) 二階堂蓮(日本ビール)が140メートル、136.5メートルの合計295.0点で銀メダルを獲得した。個人ノーマルヒル、混合団体の「銅」に続き、今大会3個目のメダル。前回銀メダルの小林陵侑(チームROY)は131メートル、138.5メートルの284.5点で6位にとどまった。中村直幹(フライングラボラトリー)は257.2点で16位。D・プレブツ(スロベニア)が初優勝し、個人ノーマルヒル銀メダルのトマシャク(ポーランド)が3位だった。(共同)
「悔しい思いが強すぎて」
父の学さんと固く抱き合った二階堂の目から悔し涙がこぼれた。ジャンプ男子個人ラージヒルで1回目にトップに立ったが、頂点には届かなかった。銀メダルにも目を真っ赤に腫らし「金メダルを見せたかった。悔しい思いが強すぎて、心からは自分を祝福できない」と言葉を絞り出した。
1回目、ヒルサイズまで1メートルに迫る大飛躍に右手を何度も握りしめた。2位のD・プレブツを飛距離換算で4メートル近くリードして2回目を迎えたが、出番が近づくにつれて経験したことのない緊張感が押し寄せた。
二階堂の2回目の飛躍
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直前にプレブツが大飛躍 「まだまだ未熟だと痛感」
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直前にD・プレブツが141.5メートルを飛び、会場が沸き立つ。平常心を保とうとスタート位置で笑みを浮かべたが、体はわずかに硬くなった。空中姿勢が乱れ、136.5メートルと伸ばせない。逆転を許し「2本ともトップで終わらせたかった。まだまだ未熟だと痛感した」と現実をかみしめた。
昨年3月、254.5メートルの世界記録を樹立したD・プレブツの姿に「僕もそこまでいかなくては」と刺激を受けた。多くの選手が使う、靴とふくらはぎの隙間を埋める道具をライバルが使わないと知れば、自身も同じ道を選んだ。体をくの字に曲げ、前に投げ出すような空中姿勢も強敵の技術を取り入れたもの。仰ぎ見ていた相手との一騎打ちは、1年前には想像もできなかった光景だ。
メダル獲得が決まり喜ぶ二階堂蓮(中央)を見守る小林陵侑(左)と中村直幹
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それでも「世界トップになること」が目標の今、二つの銅に続き、ジャンプの日本勢で1大会、通算とも最多に並ぶ3個目のメダルを手にしても満足はできない。初の五輪で身をもって栄冠との距離を知った24歳の新星は「もっと場数を踏むことしかないのかな」と言う。しびれる優勝争いに、敗れる悔しさ。味わった全てを糧に進化を続ける。(共同)
コーチらと銀メダルを手に記念撮影する二階堂蓮(手前中央)
二階堂、小林陵を起用へ ジャンプ男子スーパー団体
【プレダッツォ共同】ノルディックスキー・ジャンプで16日に五輪で初めて実施される2人1組の男子スーパー団体に、日本は二階堂蓮(日本ビール)と小林陵侑(チームROY)を起用すると14日、作山憲斗コーチが明らかにした。
14日の個人ラージヒルで二階堂が2位に入り、今大会三つ目のメダルを獲得。調子が上がっていなかった小林陵も2回目に138.5メートルで全体2位の得点をマークするなど浮上の兆しを見せた。作山コーチは「二階堂に勢いをつけてもらい、陵侑に安定したジャンプで締めてもらうイメージ。本当に楽しみ」と期待した。