ファイターズ
2022/03/30 12:00

上沢”孤軍奮投”8回4失点も無念…絶好調2発の山川に脱帽

白星を手にすることはできなかったが、エースの意地で八回も続投した上沢(撮影・桜田史宏)

■日本ハム0-4西武(29日、札幌ドーム)

炎の126球にBIGBOSSも信頼「安心感がある」

 警戒していた西武の主砲・山川にやられた。八回にこの日2本目となるダメ押しソロを浴びた上沢はマウンドでがっくりと肩を落とした。8回6安打4失点で初黒星を喫し「八回の一発は、かなりこたえました。あそこで3人で抑えるのと、1点を取られてしまうのとでは大きな差。きょうはことごとく、要所で粘れなかったです」と悔しさを隠さなかった。

 新庄ビッグボスが「ここから本番」と位置づけた本拠地開幕戦で、今季初先発。試合前には大がかりなセレモニーが開催されるなど、通常とは違う環境だった。それでも「割とすんなり入れた」と、一回は完璧な立ち上がりを見せた。

 しかし二回、山川に3試合連続本塁打となるソロを浴び先制を許すと、栗山の犠飛で追加点を献上。「先制点を取られたのが良くなかった。(山川へは)いろいろ考えて投げたが、本当に状態がいい」と脱帽するしかなかった。

 126球で8回を投げ抜き、エースの意地は見せた。七回2死二塁では、鈴木を渾身(こんしん)の直球で空振り三振斬り。ガッツポーズと雄たけびで感情をあらわにし、ベンチの指揮官は頭上で手を叩いた。熱投を見守ったビッグボスは「上沢君は点を取られたけど、やっぱり安心感がある」ときっぱり。信頼は全く揺らいでいない。

 ペナントレースはまだまだ続く。昨季12勝の右腕は「本塁打とか、直接、点に絡む打たれ方をしてしまった。なんとか次の登板から、工夫しないとダメ」と先を見据えた。修正を急ぎ、次こそチームを勝たせてみせる。

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