ファイターズ
2022/01/19 14:47

谷川 ビッグボスの内角えぐる 球児氏直伝アピール実践

大先輩の藤川球児氏からの助言を受け、谷川がビッグボスに挑戦状?! いやいや超アピールに挑む(撮影・松本奈央)

 ビッグボス、打席に立ってください! 日本ハムの谷川昌希投手(29)が18日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で自主トレを行い、春季キャンプのブルペンで新庄剛志監督(49)の“打席入り”を熱望した。狙いは得意のシュートで懐を攻め、切れ味を体感してもらうこと。阪神時代のチームメートで親交のある大先輩・藤川球児氏(41)から授かったアピール作戦だ。勝ちパターン入りを目標に掲げる中継ぎ右腕が、まずは指揮官の内角をえぐりにいく。

 得意球をアピールするには、打席で見てもらうのが一番だ。通常、キャンプのブルペンでは、投手コーチやブルペン捕手らが打席に入り、投手がより実戦に近い感覚で投げるサポートをする。監督が自ら立つことはめったにない。それでも、右打者の内角に鋭く食い込むシュートが武器の谷川は、ビッグボスとの“直接対決”を希望した。
 「チャンスがあったらお願いしたい。初球はインコースですね、間違いなく。準備はいつでもできています」
 新指揮官への内角攻めは、元チームメートで日米通算245セーブという大きな数字を積み上げた藤川球児氏からのアピールプランだった。昨年11月に連絡を取った際、「やっぱおまえはシュートだよ。キャンプのブルペンで新庄さんに見られている時、シュートをガンガン投げていけるのを見せないと。なんなら新庄さんに打席に立ってもらうくらい、いけよ」と金言を授かった。
 阪神時代、同じリリーフ投手としてブルペンで多くの時間を共にし、試合を見ながら配球や打者心理などを学んだ。谷川にとって藤川氏は大先輩であり、恩人だ。「普段からいろいろ相談させてもらっている。(質問に)答えてくれますし、あれだけの方なので連絡しないともったいない。今年もどんどん相談して、ずっと1軍にいられるようにしたい」。偉大な経験や知識をとことん吸収し、恩返しの活躍を狙っている。
 ビッグボスは内角をえぐる攻撃的な投球が大好物。同12月、自身のSNSで谷川の契約更改動画を引用し「いいね いいね インコースガンガン シュートバンバン投げれる!! 強気な投手 大好き過ぎ!!」とコメントした。この投稿で特徴を再確認した右腕は、持ち前のシュートの威力向上に力を注いでいる。
 今季初の対外試合は2月8日の古巣・阪神戦(沖縄・宜野座)。「投げる機会があるんだったら抑えたい」と意気込んだ。2022年の目標は「勝ちパターンで投げること」。ブルペン、実戦でビッグボスに“内角攻めの谷川”を印象づけ、勝利の方程式に名乗りを上げる。

中継ぎは激戦区

 中継ぎはチームの強みでもあり、割って入るのは簡単ではない。昨季抑えに転向した杉浦は、56試合に登板し28セーブの結果を残した。勝ちパターンを担った堀も60試合に登板し、42ホールドポイント。最優秀中継ぎを獲得した。
 経験豊富な宮西は、昨季50試合登板は達成したが、思うような数字は残せず、巻き返しへ闘志を燃やす。2018、19年と2年連続で50試合登板を達成した石川直もトミー・ジョン手術からの完全復活を期している。
 さらには昨季50試合登板の玉井や47試合登板のロドリゲス、43試合登板の井口といった面々も揃っている。新外国人・ポンテも中継ぎ起用される可能性があり、開幕1軍を懸けた競争は激しくなりそうだ。

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