【一問一答】五十幡亮汰 「遥輝さんに積極的にお話を聞きたい」 西川との対話でレベルアップ図る
契約更改を終えた五十幡=撮影・松本奈央
プロ6年目の来季、最もこだわる数字は…
日本ハムの五十幡亮汰外野手(27)が3日、エスコンフィールド北海道で契約更改交渉を行い、1600万円増の年俸4000万円でサインした(金額は推定)。プロ5年目の今季は自己最多となる118試合に出場し、パ・リーグトップの10三塁打、同3位タイの25盗塁をマークするなど、リードオフマンとして存在感を示した。日本一奪還に向け、持ち前の快足をさらに磨き上げていく。会見での一問一答は以下の通り。
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―サインは
「しました。アップしました」
―提示されてどう感じたか
「来シーズンに向けてより一層、引き締まる思いになりました」
―球団からどんな声をかけられたか
「バッティングも成長を感じられたし、守備の面ですごく大きく貢献してくれたと。走る方でももちろん、と声をかけていただきました」

―増額分の使い道は
「特に考えていないですけど、札幌に引っ越してくる予定なのでその足しにします」
―腰を据えて、という意識か
「そのつもりで毎年いますし、より一層、貢献していきたいという気持ちはあります」
―キャリアハイのシーズンになった
「成長できたとは言いましたけど、一言で言うと悔しいシーズンでした。チームとして日本一を目標に掲げている中、CS(クライマックスシリーズ)で勝ちきれなかった。最後、試合に出場できずに終わってしまって。試合に出られていない悔しさ、グラウンドに立てていない悔しさがあったので。バッテイングで少し成長できて試合数、スタメンの数が増えて。成長があったからこそ、試合に出られていない時の悔しさ、むなしさをすごく感じて。一つも満足できなかったシーズンではあるので。グラウンドに立って試合に出て日本一を迎えられる選手でありたい」
―打撃面で手応えを感じたところは
「バッティングでは三塁打、長打が増えたというところが一つありますね。守備でも貢献してくれたと言っていただいて。(守備の評価指標である)UZRや、守備範囲のところの成長。信頼感が増して、貢献してくれたと声をかけていただきました。守備は自信が付きました」

―シーズン途中に打撃を改造した
「大げさに言えば、シーズンの途中で上から振っていたものを下から振るような形に変えたので。正直、最初は不安がありましたし、大きな挑戦だな、自分でどう決断するか、と迷いもあったんですけど、ボスのアドバイスを通して成長できたかなと。挑戦することもそうですし、イメージにバットの軌道を合わせるようなスイングが少しずつ、身に付いてきたのかなと思います。その中で、だんだんそのスイングに慣れてきて、元の上からのスイングに戻ってきてしまっているんじゃないのかな、という錯覚もあって。そこで不安や迷いもあったので。自分がどうスイングしたくて、実際はどうなっているのか。来シーズンは自分が思った通りのスイングができるように、心がけていきたいと思います」
―オフに取り組みたいことは
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「グラウンドに立てていない悔しさと言いましたけど、レギュラーを獲りたい気持ちは強い。課題はまずバッティング。打てなくても試合に出さざるを得ないような選手というか。調子が悪い時には悪いなりの打席内容(を求めたい)。粘ってフォアボールを選んだり、相手が嫌がるような小技ができたり。チームプレーがしっかりできたり。打てるに越したことはないですけど、調子が悪いなりの打席内容というのを課題としてやっていきたいです。何かやってくれるんじゃないかと、外せない選手になってくる。そうした打席の課題がありますね。出塁率、ボール球スイング率、打球速度というところを上げていきたい」
―来春、WBCが開催され、代表入りの可能性も。一方で西川の加入も発表され、レギュラー争いもある
「WBCは強化試合に選んでいただいたからには、出たい気持ちはあります。(日本代表として)貢献したい気持ちはあります。昨年からすごくいい経験ができていて、シーズンにもつながっていると思います。財産になっているので、出場できたらうれしいです。ですけど、ファイターズで日本一を取るというところがもっと特別なんじゃないかなと思っている。日本一になる中で試合に出られている選手、ということを自分に言い聞かせて、日本一になりたい」

―どんな数字を残していきたいか
「盗塁数は試合に出ていないと増えない数字なので…。細かい数字は整理して。やはり出塁率ですかね、そこはこだわっていきたい」
―来季への意気込みを
「来シーズンこそ、ダントツで日本一ということをボスをはじめ、チームで言っていますし。誰一人、そう思わない選手はいない。日本一を取ります。足でかき回してチームに勢いをもたらす活躍、貢献をしたい。そのためにレギュラーを勝ち取りたい」
―ボール球の見極めについて、今シーズンは自分の中でどれぐらい率を上げていきたいというのはあったか
「これぐらい振ってしまっている、という細かい数字は出していないですけど、やはり自分は積極的にいく打者ではあるので。相手も(塁に)出したくないという中で、ボール球を振ってしまっているところでのスイング率というのが、ちょっと高いというデータが出ているので。自分がしっかり打てるコースに対してスイング率を絞る、ではないですけど、そういったことができてくると打球も強くなりますし、少しずつスイングするコースが減っていって、自分の打てるところをしっかり強く打てる。そういったところが大事というふうに、ミーティングでアナリストさんや横尾コーチが話していたので、そのへんは高めていきたいですね」
―ミーティングとは秋季キャンプ中のことか
「そうですね」
―スイングについて、「錯覚」という話があった。自主トレでどうなくしていきたいか
「やはり数しかないと思うので。今のフォームが自分の最後の形というわけでもないですけど、今の形にしっかりはまるように、数だったり、そういった積み重ねが大事になってくると思う。数はしっかりやっていきたいなと思いますね。ですけど、それを考えていなかったから良かったという説もある。少なからずあると思うので、考えすぎないことも大切かなとは思うんですけど、自分がどう動きたくて、どう動いているかは絶対に大切だと思うので、そういったことができた中で、結果として打席に入って何も考えずに、しっかり打つ球を決めてスイングできればなと思いますね。なので数を増やそうと思います」

―札幌に拠点を移すという話をしていたが、前から考えていたか
「関東に(試合で)いる時の方が(自宅に)帰らないので。結構、車を運転するのが苦で、ライオンズ(戦に)行く時も2時間ぐらいかかってしまったり、混めばもう少しかかってしまったりもして、ホテルに泊まったり。であったら家賃がもったいないかなと」
―引っ越した方がメリットが大きい
「そうですね。向こうに行っても、なかなか料理もできないので、自分は。こっちはエスコンですごく環境が整っていますし、ご飯も食べられるので、すごく環境の面で、自分のプラスになるかなと思っています」
―家はもう見つけたか
「はい、家も決まりました」
―自主トレの予定は
「自主トレは、来年も(広島の)秋山さんのところでやらせていただこうと思っています。あとは1月まで向こうの家も残しておく予定なので、鎌ケ谷を使ったり、エスコンを使ったりする予定です」
―秋山とのトレーニングの場所は下田か
「そうです」
―引っ越しは12月か
「いや、まだ決めていないです。12月中か、1月。12月中にできればうれしいですけど、荷物のまとめ次第といったところですかね」
―1月までにはできるだけ
「そうですね。1月までにはしたいですね。(1月)いっぱいまで、キャンプ前まで」
―来季から西川が加入。同じタイプの選手だが、何か話したいことは
「自分が入団してからも、かぶってはいるので。少なからず、自分から聞くのもちょっと難しかった部分もありますけど、学べたことはすごく多かったですし、(西川)遥輝さんから話しかけていただくこともあったので。またいろいろ聞かせていただきたいと思っていますし、勉強できればなと思っていますね」

―月日がたって、今だから聞けることもあるのでは
「絶対あると思いますし、自分も5年やってきて、これはこうだな、あれは違うんじゃないかな、といったところもあると思うので。そういった自分の意見を遥輝さんにお伝えして、それを遥輝さんはどう思っているのかであったりとか、細かく聞けるかなと思うので、積極的にお話を聞きたいと思いますね」
―盗塁アップにつながっていきそう
「そうですね。盗塁アップにもつなげていきたいですし、遥輝さんは選球眼もすごく良い選手なので、バッティングの面でも聞きたいですね」
―目標とする出塁率はどれぐらいに設定するか
「これから設定します」
―3割以上はいきたい
「いきたいですね。調子が良くて、(今)シーズンの最後、8月末、9月ぐらいまでは3割以上はあったので。あのままいけたな、という思いもありましたし、やはりそこが難しいところでもありますし。出塁率が安定できるような選手になっていきたいですね」