《岩本勉のガン流F論》五十幡と矢沢は脅威の1、2番コンビ まるで田口壮&イチロー
■パ・リーグ14回戦 オリックス3-7日本ハム(7月12日、エスコンフィールド北海道)
意地を見せた加藤貴
見たかった加藤貴の意地。しかと見届けた。こんな加藤貴を見たことない。それぐらい立ち上がりから飛ばしていた。彼の頭の中に前回のソフトバンク戦があったはずだ。1-0で九回を迎えたのだが、3安打を食らってサヨナラ負けした。長いシーズン。心が揺らぐシーンはある。それをどうやって払拭するか。この勝利で、吹っ切れたはずだ。
こんな勝ちもあるんやで!
内容は決して抜群というものではなかった。それでも打線が一回から援護してくれた。多少、フラフラしながらも追い付かれることはなかった。5回8安打3失点で6勝目。加藤貴に言いたい。こんな勝ちもあるんやで! 次はあなたがチームを勝たせてや! 一番のけん引者になるんやで!
その気になっている1、2番コンビ
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打線は前日から一転、活発だった。中でも五十幡と矢沢の1、2番コンビはめちゃめちゃ強い! 自分がマウンドに立っていたら、これほど嫌な並びはない。しかも、2人とも、その気になっている。
一回、五十幡は右前打で出塁すると、「俺が行くまで待ってくれ」と言わんばかりに確実に二盗を決めた。矢沢も「行ってください」と思っていたのだろう。2人で先制点を奪い、一回の攻撃が終わった後、ベンチでハイタッチを交わしていた。
忘れられないオリックス打線
右ピッチャーにとっては脅威だ。もし五十幡がアウトになっても、またまたスピードのある矢沢が控える。そして3番には引っ張りが利く清宮。チャンスを広げて4番を迎えることになる。
私が現役時代に対戦したオリックスもそうだった。1番に田口壮さん、2番にはイチロー。好打者の田口さんに散々カロリーを消費させられ、イチローを迎える。天下のイチロー。どんな球でも一、二塁間を破る技術を持っていた。ホンマ、大変でしたわ。
2人で100盗塁も夢ではない
この日、清宮が3安打4打点でお立ち台に上がった。清ちゃんがヒットを打ったシーンでは必ず、五十幡か矢沢、または2人が塁にいた。清ちゃんを光らせたのが、1、2番コンビだったと言っても過言ではない。
2人でトータル100盗塁も夢ではない。ファイターズにとって、この2人の並びは大きな武器だ。