ヴォレアス 高橋藍擁するサントリーに連敗 昨季王者との戦いで見えた課題【SVリーグ】
スパイクを放つヴォレアス北海道の張(右)=撮影・十島功
■SVリーグ男子第5節第2日(11月23日、リクルートスタッフィング リック&スー旭川体育館)
▽ヴォレアス北海道0-3サントリーサンバーズ大阪
隙のないバレーに力負け
王者との差は攻撃力―。ヴォレアスはホームでサントリー相手に連敗し、現在の課題が浮き彫りになった。日本代表のOH高橋藍(24)やS関田誠大(32)らを擁する相手の隙のないバレーに力負けを喫した。
【#ヴォレアス北海道 関連ニュース一覧】
粘りは見せたが、王者は揺るがなかった。セットカウント0-1の第2セット。最大4点ビハインドから競り合いに持ち込んだが、23-25で落とすと、第3セットも取れずに2日連続ストレート負け。9勝1敗としたサントリーの強さを目の当たりにする2試合となった。
山岸(中央)らに指示を出すクライン監督(左から2人目)
チャンピオンのレベル
エド・クライン監督(44)は「(サントリーは)安定したレセプションの後に、代表チームのセッターでもある関田選手がやりたいようにトスを上げることができていた。日本のチャンピオンというレベルが見えた2日間だった」。
サーブレシーブはリーグトップも…
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
今季10試合を終えて、2勝8敗。強みと弱みが明確になりつつある。サーブレシーブの成功率は45.5%でリーグ1位と、土台はできている。しかし、アタック決定率45%はリーグ最下位。この数字こそが、思うように白星を伸ばせない一因となっている。
特に、クライン監督が現在の課題として挙げたのが「トランジションアタック」。相手のアタックをレシーブ(ディグ)した後の攻撃の精度が「一貫して相手より低い数字が続いている」という。
トスの精度がまだ足りていない
この弱点を埋めることが、勝利への前提になる。トランジションアタックにおいて、トスの精度が問われるS山岸隼(26)も自覚している。「去年よりディグを上げる数は増えているので、ディグを上げた後の2本目のトスの精度がまだ足りていないのかな」。
ただ、司令塔として引っ張ってきた山岸も当然成長している。「(トスを)無意識で上げられるようになった。フィーリングで合わせられるようになってきた」。一瞬の思考が鍵を分けるSVリーグの戦いでは、このフィーリングも大事な要素となる。
レンタル移籍のOH染野輝
今季、サントリーからレンタル移籍で加入したOH染野輝(ひかる、24)は、古巣との差を肌で感じた。「向こうは崩れない。隙がない。僕らが(点数を)離しても『最後には勝てるでしょ』という王者の雰囲気がありました」。その一方で、十分に戦える手応えも感じている。
スパイクを放つOH染野
ストレート勝ちを収めた8日の日本製鉄堺ブレイザーズ戦を振り返り「僕らがサーブでしっかり攻められて、ミスも少なくサイドアウトもしっかり取れる。そういうバレーができれば、どこのチームに対しても勝てると思っている」。こういった成功体験を自信につなげられれば、波も少なくなり、一貫性が出てくるはずだ。王者を追う道のりは長い。だが、課題と成長の両方が見えた2日間だった。
■チーム最多の13得点を記録したエースのOP張育陞(25)
「本当に強かった。ミスも少ない。たくさんのことを学べました。リーグ戦はまだ長いので、次に対戦する時まで成長できるように頑張っていきたいと思います」
得点を決め、雄叫びを上げる張
【道スポが全部読める! お得な年払いプラン】