ファイターズ
2022/01/15 14:03

ドラ8北山 魔女トレ実践 理想投球は足裏から

新人合同自主トレで軽快に坂道をダッシュする北山。魔女トレを取り入れ、足裏から整えていく

 日本ハムドラフト8位ルーキーの北山亘基投手(22)=京産大=が14日、新人合同自主トレ中の千葉・鎌ケ谷で“魔女トレ”に取り組んでいることを明かした。魔女トレはバレエダンサーの西園美彌(みや)氏が監修する身体コントロールを養うためのトレーニングの通称。正しい姿勢や立ち方を見直して動作改善につなげる。向上心旺盛な大卒右腕は、新しい発想、理論を積極的に取り入れ、投球の質を高めていく。

 意識は高い。新人合同自主トレは始まったばかりだが、北山はシビアなプロの戦いを見据えて布石を打っていた。寮で過ごす夜の自由時間は、魔女トレを実践。「部屋で足裏、足首のコンディションや全身のバランスを整えてから寝るようにしています。練習前もチェックして、部屋でできる範囲のことをしています」と、当然のように言ってのけた。
 魔女トレと出合ったのは、京産大3年のとき。新型コロナウイルスの感染者が出て、野球部は活動自粛期間があった。当時、1人でも可能なトレーニング法などを探していたところ「たまたま見つけて、試してみて良かった」と本格導入した。
 これを監修するクラシックバレエダンサーの西園氏は、筑波大および大学院スポーツバイオメカニクス研究室でバレエにおける動作分析の研究も行ってきた。2018年に帝京大水泳部を指導したことがきっかけとなり「選手の動きを魔法のように変えていく」と、アスリートから注目されるようになっていた。
 北山は特に立ち方を重視する。ポイントは親指、小指の付け根にある母指球、小指球とかかとだ。「足裏の荷重は投げるにしても走るにしても一番重要だと思う。3点でちゃんと立てているといい状態。そのためにエクササイズで足裏を整える。こだわっています」と強調した。
 全身を使ったフォームで150キロを超える直球を投げ込むが、魔女トレを取り入れてから、変化はあったという。「地に足がつく感覚が出る。力任せではなく、足裏から力まずに体を使える」と効果を実感していた。
 京都成章高時代はプロ志望も、指名漏れを経験。大学は高いレベルを念頭に置いて、自らを律してきた。野球ノートには練習の詳細、体調、摂取した食事、飲み物、気づいたこと、自己評価などをこまめに記した。目標達成のために、地道な作業もコツコツと継続する力が身についている。4年越しにかなえたプロ入りは一つの通過点。悔しさをバネにした大学時代と同様、ひたすら貪欲に野球と向き合う。

■プロフィール

 北山 亘基 (きたやま・こうき) 1999年4月10日生まれ、京都府出身。右投げ右打ち。投手。京都成章高3年時にプロ志望届を出すも指名漏れ。京産大に進学し、オリックス・平野佳を育てた勝村監督の下で力を付けた。直球、変化球ともにキレがあり、三振を奪えることが強み。趣味はショッピングと映画鑑賞。好きな食べ物はカニ。182センチ、80キロ。

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