今川優馬 ドラフト指名の道産子2選手に共闘エール「一緒に北海道を盛り上げていけるように」
エスコンで行われた秋季練習で体を動かした今川=撮影・松本奈央
■秋季練習(10月25日、エスコンフィールド北海道)
優勝争い真っただ中で示した存在感
日本ハムの今川優馬外野手(28)が秋季練習に参加。手応えと悔しさが入り交じった今シーズンをバネに、来季は年間を通して1軍で活躍し続けるプレーヤーへ進化を遂げることを目指す。
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プロ5年目の今季、浮き沈みの激しいシーズンを過ごした。2年ぶりに開幕1軍入りを果たしたものの、結果を出すことができず、5月中旬までに2度、2軍に降格した。夏の鎌ケ谷で地道にトレーニングを積み、9月に巡ってきた2度目の1軍昇格のチャンス。昇格即スタメン出場となった9月9日のソフトバンク戦で、モイネロから自身3年ぶりとなる本塁打を放つなど、いきなり3安打3打点をマークした。すると、同13日の西武戦までの4試合で16打数8安打2本塁打5打点。たまっていたうっぷんを一気に晴らすような大爆発だった。

まさに好事魔多し
だが、同14日の西武戦、内野ゴロで一塁を駆け抜けた際に右ハムストリングを負傷。筋損傷で、無念の登録抹消となった。
その後、驚異の早期復活を見せ、クライマックスシリーズファイナル第1戦では再びモイネロからヒットを放ったものの、同戦後に再び登録を抹消され、最後まで1軍で戦うことはかなわなかった。
「年間を通して1軍にいられなかったことが率直に悔しい部分と、最後にちょっと出させてもらって、そこで結果を残せて。今年はアメリカでの自主トレに始まって、やってきたことが証明できたかなという部分は、手応えを感じたところではあるので。その手応えをもっともっとレベルアップさせて、来シーズンは年間を通して1軍で活躍できるようにしたいですね」。終盤戦でつかんだ感覚を、来季に生かしていくことを意識している。

すでに始まっている来季への戦い
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前日24日に秋季キャンプのメンバーが発表され、今川は1軍キャンプに参加することとなった。
「まずは(右足の)けがを治すこと。フェニックス(リーグ)でも守備に就いていましたし、特に動く面では問題ないですけど、まだ再発の可能性もあるので、しっかり完全に治して、これから(の練習に)向かっていきたいなと思います」。万全の態勢で来季を迎えるための、オフ期間の青写真を描いている。

ドラフトで道産子2選手を指名
23日に行われたドラフト会議で、日本ハムは5位で根室出身の藤森海斗捕手(18、明徳義塾高)、育成1位で江別出身の常谷拓輝内野手(21、北海学園大)を指名した。「北海道の選手が地元の球団で活躍するのは、すごく意味があることだと僕は思っているので。一緒に北海道を盛り上げていけるように、まずは僕も頑張りたいです」と後輩たちにその背中を示していこうとしている。
常谷とは今年8月にエスコンで行われたプロアマ交流戦の際に言葉を交わし、連絡先も交換した。ドラフト直後には本人に連絡を入れたという。「今は近くに住んでいるみたいなので、ご飯とかに行けたらいいね、みたいな。(自主トレでの)練習も一緒にできると思うので、早いうちに距離を詰めて、一日でも早くチームに慣れてもらえればいいなと思って」
8月15日のプロアマ交流戦に出場した北海学園大の常谷
藤森は面識がないものの「明徳(義塾でプレーする)なんてすごいじゃないですか。北海道から明徳まで行っていて、すごいなと思います」。強豪校でもまれてきた素質を高く評価している。
リーグ優勝&日本一へチームをけん引
この2人の入団が決まれば、チーム内の道産子選手は合計10人(育成含む)となる。「伏見さんもいますし、(伊藤)大海もいて。僕らが活躍して、北海道をより盛り上げたいです。もっともっと北海道の野球少年少女の子たちに野球を続けてもらって、野球界が盛り上がればいいなと思っています」
今回のドラフトでは北海道関係の選手が史上最多16人も指名された。それに続こうと夢見る次代の選手たちの憧れとなるべく、来季はチームを優勝へと導く。その旗手となってみせる。
9月9日のソフトバンク戦で伊藤(左)とお立ち台に上がった今川