日本ハムのドラ1候補に急浮上 北海高監督の次男・平川蓮 球団幹部「それぐらいの選手になっちゃった」

両打ちで俊足の長距離砲
日本ハムは14日、都内でドラフト会議に向けたスカウト会議を行い、出席した栗山CBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)と大渕GM補佐兼スカウト部長が、仙台大の平川蓮外野手(4年、札幌国際情報高)を1位候補として評価していると明かした。米スタンフォード大の佐々木麟太郎については、同部長が「きょうは全く話に出なかった」とした。
栗山CBO 「野球が面白くなる」
札幌市出身の平川は、名門・北海高で指揮を執る平川敦監督の次男。走攻守揃った両打ちで、大渕スカウト部長は「(1位指名される12人の中に)たぶん、入るんじゃないですかね」と最上位候補に浮上したことを示唆した。「きのう、きょうと右(打席)、左(打席)でホームランを打ったんです。もともと僕らは評価しているんですけど、『あー、打っちゃったな』という感じです。もう、しょうがないです。良い選手だからね。右、左でホームランを打つなんて、なかなかいないので。足もあるし、肩もあるし。うちは、(指名順が)2位のこっち(後の方)ですから、そこにはいないんじゃないかな。それぐらいの選手になっちゃった気がします」と2位での獲得は難しいと見ている。
栗山CBOも「評価されている選手で、両方(の打席)でホームランを打っている選手は久しぶり。俺みたいなスイッチヒッターはつくれるけど、ホームランを打てるスイッチヒッターが出てくるのはすごく良いことだよね。野球が面白くなる。野手が欲しいところは相当、注目していると思うし、うちも、もちろんそう」と熱く語った。
北海道関連の選手は10人をリストアップ
現時点で、指名の可能性がある選手は110人をリストアップしている。同会議では、その全選手について担当スカウトからの情報を吸い上げ、精査が行われた。北海道関連選手は約10人、残っており、昨年の同時期から倍増した。
栗山CBOは平川に加え、健大高崎高の石垣(登別西陵中)、北海学園大の工藤、同・高谷、東洋大の宮下(北海高)、中京大の秋山(仙台育英高)の名前を挙げ「北海道の選手が、本当にトップレベルのところに駆け上がっている。そういう(スカウト)会議になっている。北海道の人たちが中心になって会議が進むのは、すごくうれしいこと。 将来的に、ドラフト指名が終わったら、全員北海道だった、6人とも北海道出身だったみたいなことが起こったら、いいよね。もしくは、ドラフト1位が全員、北海道出身だったり。冗談じゃなくて、それがプロ野球がある地域の意味だと思っているので。子どもたちが夢を持ってくれるから、われわれも野球をやらせてもらえている。きょうは、すごくうれしい会議だった」と、北の大地で大きく育った有望株たちに目を細めていた。