【プレーバック】秋季全道高校野球2回戦 士別翔雲10-4北広島(10月14日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)

士別翔雲が乱打戦制し3季連続8強
士別翔雲が北広島と合わせて29安打の乱打戦を制して、3季連続の8強入りを果たした。16日の準々決勝は秋季大会初の4強入りを懸け、春夏連続コールド負けしている白樺と対戦する。
士別翔雲の先発は、12日の1回戦から中1日で、背番号18の鈴木泰雅投手(1年)がマウンドに上がった。初戦となった北広島は、1年生エースの湯口斗陽投手が全道初先発した。
先に好機をつくったのは士別翔雲。一回1死から2番・渡邊翔太二塁手(2年)と、4番・吉松武左翼手(2年)の単打で2死一、二塁。ここで5番・三浦陽昇一塁手(2年)は左飛に倒れ、先制機を生かすことはできなかった。
士別翔雲は二回、1死から死球と犠打で2死二塁まで進めると、先発の鈴木が右前適時打。自らのバットで先制点を引き寄せた。
北広島は、二回の2死満塁では得点できなかったが、三回に反撃する。1番・玉邑瑛大左翼手(2年)の中前打と犠打で1死二塁。ここで3番・庄司拓真捕手(1年)が右翼線へ同点の三塁打。続く4番・川口聖藍右翼手(2年)の右前打で勝ち越しに成功した。
士別翔雲は五回、1死二塁で2番・渡邊がこの試合2本目の安打となる、適時三塁打で同点。試合を振り出しに戻した。
六回の士別翔雲は、1死二塁から代打・大橋達生(2年)の二塁打と四球などで2死満塁。そこから五回にも同点打を放っている渡邊が、再び右前に2点打を放った。
追いかける北広島もその裏、7番・河野隼人遊撃手(2年)、途中出場の佐藤壱之介三塁手(1年)の連続安打と犠打で、1死二、三塁の好機をつくり出すと、暴投と2番・岡崎太獅中堅手(2年)の中前打で再び同点。シーソーゲームが続いた。
士別翔雲は七回、先頭の4番・吉松がこの試合2本目の安打で出塁し、ここで代走に小林柊也(2年)。犠打と暴投などで2死三塁となると、7番・森下一颯三塁手(1年)の三塁への打球を相手三塁手がジャッグル。三走・小林が生還し、三度士別翔雲が勝ち越しに成功した。
八回の士別翔雲は1死一塁から3番・細川皓生捕手(2年)の右翼線適時三塁打で追加点を奪うと、この回5本の長短打を集中させ、一挙5得点。10-4と大量リードした。
なんとか反撃したい北広島だったが、八回、九回は3者凡退に打ち取られ、8年ぶり2度目の出場で、秋の全道初勝利には届かなかった。
■3季連続で道大会ベスト8入りを果たした士別翔雲の渡邊雄介監督(43)
「展開としてはかなり苦しかった。全校応援の圧みたいなのを感じて、生徒もちょっと苦しかったんじゃないかなと思いますけど、2年生が要所で打ってくれたり、しっかり守ってくれたりした」
■全校応援の大声援を受けたが初勝利に届かなかった北広島の金田和実監督(57)
「途中まではよくやっていた。先発の湯口がうまく投げてくれたので、こっちとしては上出来の試合展開だった。2点目はショートのミスから、最後の5点目はサードのジャッグル。取れるべきアウトを取れないと、苦しい」