2025自己採点~玉井大翔の場合~「感謝したい人は鍵谷さん。裏にフラッと来てー」
日本ハムの長い戦いが終わった。宿敵のソフトバンクと終盤まで優勝を争い、CSファイナルでも激闘を演じた。道新スポーツデジタルでは選手個々の成長や奮闘に焦点を当てた「2025自己採点~の場合」を不定期連載する。取材班が「俺が選ぶチームMVP」「お世話になった人、感謝したい人」などのテーマに沿って聞いた。


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「難しいっすね。85点。いや、80点ぐらいにしておこうかと思います。去年1年間、投げられなかったというところで、だいぶハードルが下がっている部分もあるんですけど。去年に比べて、やっぱり今年は1軍で、途中からですけど、最後までいられたというところは大きいですね。(足りない部分の20点は)何試合かは僕が思う投球ができなかったり。ほかの投手が出したランナーをかえして、勝ちを消してしまったということもありました。そういうところはやっぱり悔やまれます」

「交流戦ですかね。阪神戦で僕、今年初めて負けが付いて。交流戦1発目の試合で大山にホームランを打たれて0-1で負けて。本当にチームに対して申し訳ない気持ちだったんですけど。その次の日にボスが大山のところで使ってくれて、三振を取れたので。それかなと思います。やっぱりそういうところで意気に感じていましたし、それで結果も付いてきたので、良かったかなと思います」

「今年に関していうと、右バッターの外の真っすぐが結構、痛打されるという場面が多かったので。どうしても肘の位置を下げて、手首が寝だしたので、シュート回転して入ってくるボールになっているところがあって。外を狙ったところがちょっと抜けて、真ん中に入ってきて。大山のホームランとかもそうだったんですけど、課題はそこの精度と強さ、真っすぐの質ですかね。原点というか、真っすぐをもう一回、見つめ直したいなと思います」

「僕は鍵谷さん。今年最初のキャンプの時。最初の対外試合かな。阪神の2軍との試合で、点を取られたんですよね。去年からずっと打たれていたので、今年もこんな感じかと思って、ちょっと自分の中では自信を持てない感じになってしまったんですけど、アイシングをしていたら、裏にフラッと鍵谷さんが来て。『いやー、なにか自信なくて投げています』みたいにポロっと言った時に『おまえよりすごい球を投げるピッチャーはいくらでもいるけど、おまえより良いピッチャーなんか、そんなにいないだろ』と。『その意味、分かるだろ』と言われて。あ、自信を持って投げていいんだと思って。それで切り替えられたというか。そこからヒットとかは出るけど、ゼロに抑えだして、2軍でも、だんだんもうヒットも打たれなくなってきて。自分の中で、そこから自信を持って投げられるようになったので、あの言葉はすごく大きかったです。よく(武田)久さんとかも言いますけど、技術とか考え方とか大事だよねと。そういうところ、おまえは備わっているだろと。やりようはいくらでもあるでしょ、というふうな捉え方をしたので。そういう意味では、今の球でも絶対に抑えられるという。マウンド上での工夫だったり、余裕だったりとか、やっぱりそういうところがピッチャーは大事なので。気持ちが前向きになれたところが、今年こうやって最後までいけたのに、一番大きかったのかなと。鍵谷さん、覚えているか分かんないですけど。本当にぷらっと来た会話の中で、そういう感じだったので」

「大海かな。まあ、無難なのかもしれないですけど。僕は去年を見ていないので分からないですけど、おととしまでの姿と、すごく違いを感じたというか。責任感もそうだし、すごい男前になったな、みたいな。投げ姿とか見ていて、後輩ですけど、格好良いなと思って。1人で優勝を左右できる、そういう力がある。僕とは全然、違う(笑)。大海が後半に投げている姿を見て、こういうところを目指したいなと、今になって思ったというか。投げ姿が格好良くなった」