《平川弘のCool Eye》左利きの選手が右サイドバックに。野球に例えるなら…
もう少し安心して試合を見たい
熊本に3-2と逆転勝ちし、10位に浮上した札幌。前回、熊本に0-3と完敗していただけに、リベンジは果たしたが、もう少し安心してゲームを見させてほしい。
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右サイドバックのDF高尾が欠場し、MF高嶺が代役としてプレーすることとなった。左サイドバックのDFパクミンギュが戻ってきて、センターバックも固まり、やっと高嶺はボランチで落ち着けると思っていたところだった。右サイドバックのポジションだとMF田中宏武なのだろうが、守備面、後ろからのつなぎ等を考えると任せられない。
高嶺のポリバレント能力は素晴らしい。とはいえ…
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高嶺のポリバレント能力は素晴らしい。ボランチができるサッカーIQを持っている選手なら、センターバックやサイドバックの動き方はふつう理解しているはず。だが、高嶺は左利きなので右サイドバックを務めるとなると、やはりボールの持ち方や体の向き等で難しい部分があったはずだ。野球で言うと左投げの選手が三塁を守るのに近いと思う。
難易度の高いミッション そのうえ2ゴール
私もそうだったが、右利きの選手が左サイドバックをやるのはできる。独特の感覚を持つ左利きの選手が右サイドバックをやるのは相当難易度が高い。左利きの選手はだいたい、右足のキックが赤ちゃんということもある(笑)。高嶺はそこそこ蹴れるだろうが、彼も例外ではないと思う。それでも、さらに2発のゴールを決めるのだから、指揮官からの称賛は当然だろう。
浦上なら、あそこは読んで潰さないと
熊本の17歳高校生・神代のスーパーゴールについて一言。あのシュートを入れれるだけで素晴らしい才能を持っていることは分かる。DF浦上がマークについていたが、くさびを潰せなかったことが失点の要因だ。札幌もそうだが、最終ラインでボールを回してサイドに出た時、ダイレクトでフリック気味にトップにくさびを入れるのは定石。浦上なら、あそこは読んで潰さないと。今後、何度も再生されてしまうゴールだろう。
マリオ・セルジオは万能型ストライカー
加入後、初ゴールを決めたFWマリオ・セルジオ。これまでもゲーム後半から投入されてドリブルで突破するプレー等、個の力の片鱗は見せていた。この日のゴールはパクミンギュの左からのクロスに反応し難しいボレーでネットを揺らした。スペースも時間もなく、GKも見えない中で感覚だけでシュートを打った。ストライカーらしいゴールでDFはお手上げだ。ドリブルもできるしクロスに反応もできる万能型のストライカーである。ほかのFWバカヨコやジョルディサンチェスらと違い、いいスタートが切れた。これから出場時間が増えると思うし、決定力に期待したい。