伊藤大海 心待ちにする「コンさん」との真剣勝負 チームの垣根を越えて築く「野球人としていい関係性」
ソフトバンク戦に向け、エスコンで最終調整した伊藤=撮影・中田愛沙美
再び激突! 雪辱のマウンドへ
日本ハムの伊藤大海投手(27)が27日、ソフトバンク戦(ペイペイドーム)に先発する。前回登板した20日の同戦(エスコン)では、9回完投も5失点と悔しい結果だった。
2登板連続で同じ相手との対戦。腰のけがから復帰した元チームメートの近藤健介外野手(31)への思いも明かした。
調整は順調そのもの
26日は本拠地・エスコンで最終調整。ユニホーム姿でマウンドから投球練習を行い、力強いボールを投じた。前回の登板後は「負けた日こそ、ちゃんとやろうと、じっくりリカバリーして帰りました」
開幕から中6日でのマウンドが続いているが「その方が回りやすいと(首脳陣に)相談させてもらった。全然、体はきつくないです」

今回は元日本ハムの有原とマッチアップ
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ソフトバンクとは今季4度目の対戦。左のエース・モイネロとのマッチアップが続いていたが、今回は有原と投げ合う。
「もうモイネロいいよ、と思いましたけど、向こうはもう伊藤いいよ、と思っていますよね(笑)。もう1回やりたい気持ちがありましたけど、また後半(戦に)入ってあると思うので」と先を見据えた。
やはり侮れないホークス打線
前回は四回まで1安打無失点と、ほぼ完璧な投球内容だったが、2点リードの五回につかまった。「1番から9番まで、あの試合はいろんな選手が仕事をしていた。秋広選手も四球を2個を取ったり、つながるチームの野球をしていた」と警戒する。

近藤の復帰を歓迎 「攻めの投球でいけたら」
状態が上がってきたソフトバンク打線に、あの強打者が戻ってきそうだ。
2022年まで共にプレーし、プライベートでも親交がある先輩・近藤だ。対戦が実現すれば、オープン戦以来。「楽しみっす。楽しみっす。ただでさえ、いい打線でそこに戻ってくるので、頭使うところも増えますけど、そこは割り切ってというか。守りに入らないのように、攻めの投球でいけたらなと思います」と腕をぶした。

今でも連絡を取り合う仲
伊藤にとって、4学年上の「コンさん」は兄貴のような存在。東京五輪、WBCと日本代表として一緒にプレーし、野手目線でアドバイスをもらうこともあった。近藤がソフトバンクに移籍し、対戦相手となってからも、好勝負を繰り広げてきた。
その近藤は開幕直後に腰を痛めて、離脱。グラウンドで会う機会はなくても、頻繁に連絡を取り合っていた。「〝ナイスピー〟という連絡をくれることもありましたし、結構、試合を見てくれていました。お互い事あるごとに、連絡は取り合いますね。野球の話で、ああだった、どうだったとか、もちろんゲームでは対戦相手ではありますが、野球人としていい関係性でいられているのかなと思います」
現プロ野球界を代表する名勝負
振り返れば、WBCがあった23年の開幕直後、苦しんでいた右腕に、長文のメッセージを送ってくれたのも近藤だった。
お互いに認め合う2人だからこそ、18.44メートルでの駆け引きが面白い。
