伊藤大海 リーグトップタイの4勝目 頼れるエースは、ダシからこだわる料理男子
先発の伊藤は7回1失点で4勝目を挙げた=撮影・小田岳史
■パ・リーグ8回戦 日本ハム7-3オリックス(5月6日、京セラドーム大阪)
自身も納得の7回6安打1失点
日本ハムの伊藤大海投手(27)が先発し、7回6安打1失点(自責点0)でリーグトップタイの4勝目を挙げた。
「三振は少なかったですけど、テンポ良く、いろんなボールを使いながら次に生きる投球だったと思います」と振り返った。
立ち上がりのピンチをしのいで乗った
一回いきなり無死一、二塁のピンチを背負ったが、無失点で切り抜けて勢いに乗った。
「カーブ、良かったですね。狙い通りスイングさせたり、カーブは収穫でした」。150キロ超の直球を軸に緩急を駆使し、凡打の山を築いた。

登板前日にベテランの女房役から説教!?
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前回登板までの5試合のうち、4試合で本塁打を被弾していた。前日5日の練習中には、女房役の伏見から詰めの甘さについて〝お説教〟があった。
丁寧なピッチングで隙を与えず「きょうはホームランなかったので、説教効果がありました」とニヤリと笑った。
失点シーンを猛省 「(味方の失策を)カバーしきれなかった」
余力を残して、7回95球で降板。先発の役目をしっかり果たしたが、エースは反省も忘れなかった。
「ゲームをつくっていくのが僕らの仕事なので、それを全うできているのはうれしいですけど、失点は防げるようになっていかなと。(味方の失策を)カバーしきれなかった。悔しさは残っている。そこはしっかりやりたいです」。四回2死から森に右前打を許し、万波の後逸で三進させ、続く中川に適時打を浴びた場面を悔やんだ。
四回2死三塁、オリックス・中川に適時打を許し、マウンドで話す伊藤(右)と伏見=撮影・岩崎勝
今季は火曜日の男 新たな趣味は料理
プロ5年目の今季は、開幕から先発ローテーションの柱として火曜日に投げ続けている。
伊藤の趣味といえば釣りが有名だが、新たに料理が加わった。父・清光さんが漁師ということもあり、もともと魚をさばくのはお手の物。休日、休前日には、夫人へ手料理を振る舞っている。
まるでお店の味! シメの雑炊まで楽しめる逸品
その腕前はプロ級で、ハーブやローズマリーといったおしゃれな調味料を使用。最近では、こだわりが詰まった鶏鍋を作った。「ダシパックじゃなくて、鶏の骨から。鶏と昆布と野菜でダシを取って」。1時間ほどコトコト煮込んで、スープが完成。さらに「鶏を一回、皮だけ焼いて。雑炊が食べたくて、雑炊をおいしく食べるためにめっちゃこだわりました」。最後の〝シメ〟のご飯ものまで、楽しめるように工夫した。
何事も、とことん突き詰めるのが伊藤らしい。その探究心で、ピッチングも料理もさらなる高みを目指していく。
