ファイターズ
2021/11/22 13:35

五十幡 本盗チャレンジ!新庄監督の伝説走塁再現だ

けがに泣いた五十幡だが「足」という絶対的な武器がある。レギュラー獲得に本盗挑戦! ビッグボスの期待に応えてみせる

 ホームスチール狙います! 日本ハムの五十幡亮汰外野手(22)が21日、千葉・鎌ケ谷で行われた秋季練習に参加した。前日20日には、ビッグボス・新庄剛志監督(49)が視察。三塁コーチャーに立つ可能性を示唆し「ホームスチール行けよ、とアドバイスは出すかもしれない」と話していた。それを受けた五十幡は「狙っていきたい気持ちはある」とレギュラー獲りと併せて、意欲を見せた。

 50メートル5秒6という驚異の脚力を持つ五十幡が、ビッグボス野球を体現していく。
 今季は27試合に出場し、9盗塁をマーク。広い守備範囲と強肩を持ち合わせ、来季の中堅手候補の1人だ。新庄監督が重要視する守備と走塁において、大きなアドバンテージを持っていることは間違いない。
 貪欲に本盗を狙っていく。新庄監督は現役時代、2004年の球宴で相手バッテリーの隙を突いて、ホームスチールを決めたことは語り草であり、五十幡も映像でチェックしている。「(本盗は)相手の隙を突けているから、できること。狙っていきたい」と鼻息を荒くした。
 中大時代、紅白戦で挑戦したことがある。見事に成功させたが、ノーサインで決行したことで打者にも驚かれ、「そこまではウチ(大学)はやらないかなって。けがされても困るし」と却下された経験がある。しかし、ビッグボスが三塁コーチャーに立ち、サインを出してくれれば心強く、説得力は十分だ。
 「サインが出たとなったら、成功率も上がると思う。その辺は自分でいけそうだなとか、どんどん観察して隙を突ける野球を心掛けたい」。難度の高い作戦だが、五十幡の足なら十分に可能性が広がる。「思い切って(本盗に)チャレンジできるように、練習やオープン戦から仕掛けていければ」
 入団1年目の今季は快足を披露したが、左太もも裏の肉離れで戦列を離れた。アマチュア時代から泣かされてきただけに、けが予防は定位置獲得に向け、大きなテーマとなる。このオフは柔軟性を高めるために、初動負荷トレーニングを取り入れる予定だ。「可動域が広がり、(脚への)負担も軽減される。スプリント面も同時進行で取り入れながら、自分の体と相談してやっていきたい」と充実プランを描く。
 西川、大田が自由契約となり、大きなチャンスが目の前にある。走力という唯一無二の武器を引っ提げ、五十幡がレギュラー獲りへ、夢の本盗成功へ、がむしゃらに突き進む。

新庄監督 04年球宴で史上初の単独本盗

 2004年7月11日に行われたプロ野球オールスターゲーム第2戦(長野オリンピックスタジアム)に新庄が「1番・中堅」で先発出場。三回裏、左中間二塁打で出塁すると次打者の一ゴロで三進。2死となったが、打者・小笠原への投球を処理した捕手・矢野(阪神)が投手に返球した時に仕掛け、ヘッドスライディングで球宴史上初の単独本盗に成功。試合もパ・リーグが2―1で制し落合、清原に次いで、同史上3人目の両リーグでのMVPを獲得した。

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