フォルティウス吉村紗也香 メダル遠く涙の8位「でも、最高の仲間と戦えて幸せだった」【ミラノ・コルティナ五輪】
1次リーグ最終戦を終え、引き揚げるフォルティウスの吉村=共同
最終戦・中国に9-6 2勝7敗で8位
【ミラノ共同】ミラノ・コルティナ冬季五輪第15日の19日、カーリング女子の1次リーグ最終戦で日本のフォルティウスは中国に9-6で勝ち、2勝7敗の8位で今大会を終えた。日本は6-6の第9エンドに1点をスチールし、最終第10エンドにも2点を奪った。
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「もがいていた。悔しさが残る」
苦しんだ日々が終わりを告げ、せきを切ったように泣き出した。カーリング女子のフォルティウスは最終戦で中国を破り、2勝7敗の8位。34歳のスキップ、吉村は初の五輪を終え「もがいていた。悔しさが残る。でも、最高の仲間と戦えて幸せだった」と涙した。
同点で迎えた第9エンド。吉村がドローでハウス(円)の中心にある相手のストーンの内側に完璧につける。大会を通じショットの精度に欠けた司令塔は「最後に自信をもって投げられた」。1点スチールで勝ち越し、最終第10エンドも2点を奪って勝利が決まると、力強くメンバーと抱き合い「ありがとう」と何度も感謝を伝えた。
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前回北京は出場逃しチーム存続の危機
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前回北京五輪出場を逃し、チーム存続の危機から始まった挑戦だった。全員が思うようなプレーができず、金メダルの目標は遠かった。吉村は「みんなが信じてくれた。諦めないで良かったと、今は思える」と特別な経験をかみしめた。(共同)
中国に勝利し、喜ぶフォルティウス=共同
2度目の五輪戦った近江谷と小野寺
○…カーリング女子で2度目の五輪を戦ったフォルティウスの近江谷と小野寺はすっきりとした表情だった。チーム最年長の36歳、近江谷は2010年バンクーバー大会以来だった。号泣するメンバーを笑顔で迎え「みんなを引っ張っていく存在で頑張りたかった。どんな時も変わらずにいようと思った」と語った。
34歳の小野寺は14年ソチ大会ではインフルエンザのため、一時離脱を経験。今回は全試合を戦い抜き「五輪に魔物がいるというのもプレーしないと分からない。結果は納得できないが、素晴らしい時間だった」とうなずいた。(共同)
第4エンド、スイープする近江谷(左)と小野寺=共同
代表経験少なさ敗因 駆け引きで劣った日本
カーリング女子のフォルティウスは1次リーグ最終戦で中国に勝ち、2勝7敗の8位で終えた。10チーム参加となった2002年ソルトレークシティー五輪以降で日本勢のワーストに並ぶ不振。スキップの吉村紗也香は「本当に悩んだ」と吐露した。日本代表として、国際舞台の経験の少なさが敗因の一つになった。
この4年間で代表として戦ったのは25年春の世界選手権と、昨年12月の五輪最終予選だけ。リスクのある作戦を試せる海外のツアー大会と違い、確実に勝ちを求める五輪では戦い方が違った。小笠原歩監督は「駆け引きの部分で足りなかったところがある」と認めた。
ショットを放つ吉村=共同
チームのショット成功率は9位で技術面でも劣り、五輪ならではのにぎやかな会場で意思疎通にも苦慮した。船山弓枝コーチは「新たな環境でいかに順応するかが大事」と課題を述べた。
日本女子は18年平昌五輪から2大会連続でロコ・ソラーレが表彰台に立ち、注目を浴びた。ただ今回の五輪につながる直近2回の世界選手権では24年のSC軽井沢ク、25年のフォルティウスは1次リーグ敗退と、海外勢にはね返されてきた。次の4年間では世界で勝つための強化策が求められる。(共同)