アマ野球
2023/04/02 23:00

札幌学生野球連盟2部昇格の北海道文教大 国内最大級の室内練習場建設へ 早期での1部昇格目指す

昨秋の入れ替え戦を制して、春から2部に昇格する北海道文教大(撮影・西川薫)

35メートル×横72メートル×高さ9.5メートル

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 2023年札幌6大学野球春季リーグ戦から2部に初昇格する北海道文教大に、敷地面積35メートル×72メートルの国内最大規模の室内練習場「北海道文教大スポーツアリーナ」が建設される。5月末に地鎮祭を行い6月に着工。11月14日竣工予定で、硬式野球の内野2面がすっぽり収まるサイズだ。東農大北海道前監督の樋越勉総監督(65)と東海大札幌元監督の高橋葉一監督(57)が22年春就任時に目標として掲げた、3年後の1部昇格へ向け、2年目の今春は甲子園経験者を含め過去最多39人の新1年生が入部。ソフト、ハード両面で着々とチーム強化を進めている。

10人が同時に投球練習できるブルペンも

 豪華設備の全容が明らかになった。室内練習場は高さ約9.5メートルの2階建て。内野部分は吹き抜け構造で、残りのエリアには、1階にトレーニング施設、2階にはブルペンが設置される。すでに一塁側ファウルゾーンの1段高くなったスペースの芝ははがされ、工事に向け準備が始まっている。高橋監督によると内野部分は人工芝事業を手がけるベースボールマガジン社の関連企業とタイアップ。さらに室内練習場横の屋外エリアには10人が同時に投球練習できるブルペンも作られる。

グラウンドの四方に防球フェンス増築

 グラウンド問題も解消に向かっている。右翼後方には人工芝サッカー場、左翼後方には交通量が多い国道36号が位置する。両翼ともすでに防球フェンスが設置されているが、ホームベースの位置を三塁側へ動かして右翼フェンスとの距離を増やし、さらに国道側、三塁側にも防球フェンスを増築。本塁付近には天井ネットを設置し、打球が敷地外へ飛び出さない工夫を尽くす。

即戦力新入部員も多数

 環境整備もさることながら、即戦力となる注目の1年生も豊富だ。千葉・習志野で2年春から4番を任された栗原政悟内野手(1年)は右の中距離ヒッター。千葉・佐倉リトルシニア時代は、3年春の全国選抜大会で二塁手として優勝に貢献した。千葉ロッテマリーンズジュニアでは、昨春の選抜甲子園で優勝した大阪桐蔭の海老根優大外野手と一緒に12球団ジュニアトーナメントで3位。甲子園出場は果たせなかったが、大学で成長を遂げてプロ入りを目指す。

 地元から遠く離れた北海道。進路に迷いはなかった。「最初、2部かっていうのはあったけど、高橋監督の熱意に『この人ガチで話してる』っていうのが伝わってきた。自分たち次第で1部にいける」。進路が決まると、小中学時代に1学年上で定期的に連絡を取っていた、日本ハム・有薗直輝(19)に報告。「頑張れ~」と激励のメッセージが届いたそう。

30日に2部初陣、相手は北翔大

 30日の2部初陣の相手は、昨秋リーグ優勝の北翔大。合宿中のオープン戦の結果は1勝4敗。「目標は粘り強く守り勝つ野球。まだ守り切れていない部分があるので、あと1カ月で修正して1部昇格したい」。下克上を果たし、歴史を切り開いていく。

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