高校野球
2022/08/24 22:50

北海 夏の歴史的大敗から雪辱の秋へ 今北主将「見返すために、やるしかない」

円陣中央で腕組みする北海の今北新主将。「夏の借りを返す」思いでいる(撮影・西川薫)

秋季全道高校野球札幌支部組み合わせ決定

 来春の選抜甲子園につながる秋季全道高校野球大会の札幌支部組み合わせ抽選会が24日、同市内で行われた。今夏の南大会優勝の札大谷はCブロック2回戦で札琴似工と対戦。その札大谷に南大会2回戦で0―19という記録的大敗を喫した北海は、同ブロック1回戦で札啓北商と対戦する。北海の新主将には春にベンチ入りした今北孝晟二塁手(2年)が就任。夏のリベンジを果たし、2年ぶり13度目の頂点を狙う。札幌支部は6日に開幕。順調に進めば13日に代表決定戦が行われる。

〝死のブロック〟札大谷、札第一ら強豪校と同組に

 北海が札大谷、札第一ら複数の全道常連校が入る〝死(C)のブロック〟を勝ち上がる。今夏、南大会で大敗した当日に新チームは始動。夏休み中のミーティングでは立島達直部長(32)から「見返すしかない」とゲキを飛ばされ、今北主将は「夏の借りを返すためにも、周りを見返すためにも、やるしかない」。先輩たちの悔しさも晴らすため、強い覚悟で大会へ臨む。

 今北主将は昨年9月、右肩の脱臼癖の完治のために2度目の手術を行った。今春、背番号7でベンチ入りし、一塁手で出場も夏はベンチ外。今は「塁間なら投げられます」と、万全ではないが、練習試合では二塁を守り、4番も担った。「自分の持ち味は打席での対応力。長打も打てて、追い込まれても対応できるところ。できる最大限を出し切りたい」と、限界ぎりぎりまで力を尽くす。

 中学までは遊撃手。お盆前、OBで侍ジャパン大学代表の辻本倫太郎遊撃手(仙台大3年)が4日間、北海の練習に参加。「スローイングの意識がすごく高くてほとんどのボールが相手の胸に行っていた」。華麗なフットワークやグラブさばき、中継プレー、間近で見るだけ、勉強になったという。

父の勧めで名門へ「甲子園へ連れて行きたい」

 今北主将の父・雄介さん(46)は、鵡川が2004年春に選抜甲子園に出場時の部長。「強豪でレギュラーを取りたい」と父に高校の進路を相談すると「本気でやりたいのなら」と北海への進学を勧められた。

 また、中学時代に所属した札幌西シニアで指導を受けた田辺翼監督(39)も北海の出身で、甲子園に出場したことがあるという縁もあった。父からは「甲子園は雰囲気が全然違う」と聞かされて育った今北主将。「父を甲子園へ連れて行きたい」。そのためにも名門チームをしっかりまとめ上げ、夏に見た悪夢を拭い去る。

 

スタメン7人残る道科学大高 夏の経験生かす

 道科学大高が20年ぶりの秋の円山を目指す。夏のスタメン9人中7人が残る。さらに、来春から校舎が手稲の系列大へ移転し、敷地内に専用グラウンドも造成中。それに伴い、道工時代の1989年から汗を流してきた南区・駒岡球場はこの秋で最後となる。高橋和志主将(2年)は、「長く使ってきたが、自分たちの代で最後。結果を残してグラウンドにいい報告がしたい」と感謝の勝利を誓った。

とわの森 甲子園監督・前田新体制で初の秋全道狙う

 この春、帯農からとわの森へ転職した前田康晴副部長(46)が、新チームから監督に就任した。夏まで指揮を執った木村浩輔監督(34)は副部長としてチームを支える。新指揮官は昨夏、帯農を39年ぶりの甲子園に導いた。「徐々にチームもできあがってきている。打撃より、走塁、守備を中心としたチーム作り。守り勝たないと」と、7月下旬には帯広遠征を敢行。1991年創部以来、初の秋の全道を目指す。

あわせて読みたい