アマスポーツ
2022/08/17 23:15

MTB古江が道勢男子初の世界ジュニア挑戦「日本代表のプレッシャー背負って戦いたい」

大会で力強いペダリングを見せ疾走する古江(本人提供)

■フランスで22日開幕

 22日から、フランスのレジェで開催されるマウンテンバイク(MTB)の世界選手権ジュニア・クロスカントリーの部に、古江昂太(滝川西高2年)が、道内男子として初出場する。砂川市に拠点を置く、総合スポーツクラブBG8に所属。今季、国際自転車競技連合(UCI)主催のワールドカップ(W杯)ジュニアの部にも出場した伸び盛りの高校生が19日に渡仏、世界の同世代を相手に今出せる力を振り絞る。

5月にW杯ジュニアに出場も世界の壁痛感

 砂川の弾丸少年が、世界へ飛び出す。「本当にうれしい。日本代表のプレッシャーもあるので、しっかりと背負って戦いたい」と、日の丸のユニホームに身を包み、“アクセル全開”でコースを攻めていく。

 7月、東京五輪に採用された静岡・伊豆での選考合宿中のレースで7人中3位。古江以外は全員コース経験者で「岩のセクションが難しかった」。1度、レース中に転倒も、すぐレースに復帰。初のコースにも関わらず3位に食い込み、3枠の世界切符をつかんだ。

 5月にドイツとチェコで行われたW杯ジュニアの部に初出場。ノーポイントのため、150人前後の最後方からのスタートで2レースとも周回遅れで強制終了。「海外の選手は、体格も筋力もあり、スタートダッシュもついていけなかった」と世界との差を痛感した。

 帰国後は、坂道で先行する自動車の後ろを自転車で追うスピード強化に取り組んだ。穴田弘喜代表(63)は「ジュニアの中で技術は日本一。持久力もある。パワーはこれから体ができてくればついてくる」と、今後の伸びしろに期待を込める。

アルペンスキーとの二刀流でコース読む力養った

 冬はアルペンスキーとの二刀流。昨季は全道高校に出場し、今季はインターハイへの出場も目標だ。アルペンスキーのおかげで、「他の選手よりも目がいいと言われる」。先のコースを読む力が養われたという。「まだオリンピックまでは考えてないですが、今は12月にアジア大会に出るために、選考を兼ねている日本選手権で結果を出したい」と、世界ジュニア出場後の目標も明確だ。

 憧れの選手は、東京五輪に出場したマチュー・ファンデルプール(27、オランダ)。古江のレースの翌日、同じコースで世界最高峰のレースが行われる。「プロの選手がどこで仕掛けるかとか、学んで帰りたい」。見ること、やること全てを糧に、最速を目指してペダルを踏み続ける。

■プロフィール

 古江 昂太(ふるえ・こうた) 2005年11月1日、砂川市生まれ。空知太小2年の時、6学年上の兄・真己さんの影響で競技を始める。小1から始めたアルペンスキーも並行して続けた。昨年、クップ・ドュ・ジャポン富士見パノラマレースでユース2位。全日本選手権クロスカントリー3位。170センチ、57キロ。家族は両親と兄。

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