高校野球
2022/07/25 23:45

東海大札幌高・門別&苫中央・斉藤がプロ志望届提出へ 準決勝敗退のプロ注目投手

道内高校球界を盛り上げた2人の投手がプロ志望届提出へ。上位指名の期待が高まる

▽全国高校野球選手権南北海道大会準決勝 (25日、札幌円山)

知内2-1東海大札幌高/札大谷10-2苫中央

 準決勝で敗れた、東海大札幌高の150キロ左腕・門別啓人好投手(3年)と、苫中央の151キロ右腕・斉藤優汰投手(3年)が、ともにプロ志望届を提出する意向であることを明らかにした。道内高校球界を盛り上げた左右の好投手が、秋のドラフト会議でも目玉候補として上位指名の期待が高まる。

門別抑えたいという強い気持ちが投球狂わせた

 門別は、知内に1点リードされた三回1死二塁の場面で、3戦連続の救援マウンドに上がった。自慢の右打者内角低めへの直球を武器に好投を続けたが、五回1死二塁から追加点を奪われた。「初球の入り。力が入って真っすぐが、うわずってしまった」。抑えたいという強い気持ちが、わずかに投球に狂いを生じさせた。直後に味方打線が1点を返したものの、勝利には結びつかなかった。

 日高富川中から、強豪・東海大札幌高の門を叩き、1年秋からエースナンバーを背負ってきた。チームを8年ぶりの甲子園へ導くことができず、「自分が一番行きたい場所は甲子園。プロよりも先に、甲子園に行きたいと思っていた。一番悔しい思いはあるんですけど、先のことを考えて頑張っていきたい」と、前を向いた。

悔しさ胸に次のステージへ「絶対的な存在になりたい」

 左腕の進路は一つだ。「志望届は出すつもりでいます。将来は、この場面は門別がいけば大丈夫だと思われるような、絶対的な存在になりたい」。高校での悔しさを胸に、次のステージへと、夢を膨らます。

斉藤公式戦最多7失点「ちょっと考えが甘かった」

 道内最速右腕の斉藤は、札大谷戦で公式戦最多7失点という、自身も予想しない幕切れに終わった。「スイングがすごく強くて、自分でもいいところにいったなっていう球でも、振りが強いので持って行かれた。いい選手がいるな」と敗戦を認めた。

 南大会1、2回戦は、自身初の公式戦連投で2試合計18イニング4失点。「自分が狙っていたコースに行かないで、真ん中に入ってきたボールを打たれたのが多かった。体の開きが早かった。体重移動も雑になっていた」と、中4日の休養期間中はフォームの微調整に時間を費やした。

 ところが、休養万端で臨んだ先発マウンド。一回の先頭打者にいきなり三塁打を浴びると、後続の適時打で失点。二回、三回にも1点ずつ失った。四回までにホームランを含む被安打9で7失点。「真っすぐにすごいタイミングが合っていたので、狙われているんだろうなと。でも変化球を交ぜながらやってけば真っすぐでも抑えられるだろうと思って投げていたんですけど、ちょっと考えが甘かった」。好調と感じていた春先の球威は、勝負の夏に最後まで戻らなかった。

189センチの大型右腕がプロ入りへ投球さらに磨く

 斉藤も視線はプロ入りだ。「(志望届は)出すつもりです。150キロが出たといっても、1回、2回。それを何回も出せるようにしたい。あとはコントロールもまだまだ。3年間しっかりやってきて、渡辺先生の指導もあって、ここまで来られた。まだまだ自分がやるべき事をサボらずやれば、まだ伸びると思っている。いままでやってきた結果が春に出た。そこに関しては自信がある」。189センチ、88キロの大型エンジンに、さらに磨きをかけていく。

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