ファイターズ
2022/05/10 06:00

仰天起用の選手に報いを BIGBOSS流査定導入?

ビッグボス流査定いいでしょ?! 前例のない起用に特別査定の導入を提案していた新庄監督

 ボス流査定を反映させる! 今季から指揮を執る日本ハムの新庄剛志監督(50)が「特別査定」の導入について言及した。イレギュラーな起用、作戦が多いことを踏まえ、前例にとらわれず、ケースバイケースで柔軟に評価するようフロントに求めている。チーム強化を託されているビッグボスは新しいチャレンジが報われるように、選手の待遇面のケアにも力を注ぐ。

投手の代走や勝利への貢献で報酬アップに

 斬新なアイデアを実行に移す場合、それをどう評価するのか―。新庄監督はこうした疑問と正面から向き合い、選手の奮闘が報酬に結びつくよう、球団サイドに査定の見直しを提案していた。

 既成概念に縛られない。春季キャンプから多くの選手に専門外の役割を課してきた。現状、投手にこんな要望を出している。「投手も足(代走)を用意しておいてと。キャンプでタイムを計って30メートル、20メートルの上位6人くらいは、足があるから。めったにない。計算して使うけど、何があるか分からないから」

 同点延長など、総力戦になった場合の切り札的な戦術だが、当該選手の理解を得ることが重要で「その走塁に関しては査定に入れてもらう。ポイントの一つとして」と説明。限定的な仕事も高く評価されるように働きかけているという。

朗希と投げ合った上沢は完封同等

 また、先発投手は勝ち星の有無にかかわらず、内容や貢献度を重視する。一例は4月17日のロッテ戦。8回完全の佐々木朗と投げ合った上沢が7回無失点に抑えた。チームは延長十回、1―0で勝利。勝ち投手は九回に登板した救援の北山だったが、指揮官は「先発投手で試合をつくってくれて、勝ちがつかなかった。でも、完封で勝った(ときと同等の)査定をしています」と明かした。

 評価の仕方は、モチベーションにかかわる。「そうすると落ち込まないかな。運が悪くて勝てなかったけど、オフに年俸これだけ上がっているんだと」。味方の援護に恵まれなくても“不運救済査定”により、精神的なダメージは緩和される。

 こうした考え方は現役時代の経験に基づく。「俺もポンポンポンと年俸が上がったとき、得点圏で打っていた。3三振しているけど、左中間に2点タイムリー。2―1で勝った。これはポイントつきますよね」。勝負強い〝持っている男査定〟で高額年俸をつかみ取った。チームは低迷しても、必死に努力した選手がオフの契約更改で笑えるように、側面支援する。

あわせて読みたい