高校野球
2022/03/19 14:46

クラーク・藤野 神宮の雪辱打! 開幕日雨天順延も水入り歓迎

甲子園でのリベンジに燃えるクラークの藤野

 第94回選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)は18日に開幕する予定だったが、雨天順延が決定した。開会式と1日目がどちらも順延になるのは64回大会以来、30年ぶりだ。第3試合で九州国際大付(福岡)と対戦予定だった初出場のクラークは、甲子園と隣接する室内練習場で汗を流した。「3番・左翼」での出場が予想される藤野侑真(3年)は、昨秋の明治神宮大会で抑えられた相手エースの攻略を誓った。

 水入り歓迎だ。正午から約90分間、室内で体を動かしたクラークナイン。佐々木啓司監督(66)は、「予想はしていた。体を休められて、コンディションを整えるのに良かった。甲子園の施設の中に入れたし、メリットの方が大きい。選手もここで試合をやるんだと覚悟できたかな」とプラス面を強調した。

 藤野がリベンジに燃えている。昨秋支部予選から全道まで8試合は主に下位打線に入ったが打率・357。チームトップの12打点をマークして神宮大会では4番に抜てきされた。九州国際大付戦では、相手の香西一希投手(3年)から四回1死一、三塁の場面で一ゴロを放ってチーム唯一の得点を挙げたが、残り3打席はフライアウト。「(打球を)上げてしまうとだめ。低く強い打球を意識しています」。打撃マシンは苦しめられたカーブと同じ軌道の設定にして打ち込んできた。

 ユーティリティープレーヤーとして、投手の起用によっては内外野の複数ポジションをこなす。この日も練習に来た際、甲子園のグラウンドを実際に確認した。同校にある球場も同じ規格だが、「広いな。ワクワクしてきた」と〝本家〟の雰囲気を感じ取った。続けて「次こそは絶対に勝つ」と、神宮大会のリベンジにボルテージは最高潮に上がっている。

 佐々木監督は、30年前にも前任の駒大岩見沢を率いて出場。「(当時は)今石が選手宣誓をしたんだよね。(順延後は)いきなりランニングホームランを打たれてね」。監督として初の3元号勝利を目指す歴戦の将らしく、数々の経験がある。その全て生かし、クラークに初勝利をたぐり寄せる。

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