高校野球
2021/09/15 12:28

北海学園札幌1年の中倉が4回0封7Kデビュー

準決勝で4回0封と好投した北海学園札幌の1年生左腕・中倉

 秋季全道高校野球支部大会は14日4支部9試合が行われた。札幌支部Cブロック準決勝は、北海学園札幌が14―0で札手稲に五回コールド勝ち。公式戦初先発となった1年生左腕・中倉楓太が4回を投げて7奪三振、0封投球。ベンチ入り6投手の1人として好投した。同ブロック準決勝のもう1試合は北海が石狩南に勝利したため、15日の代表決定戦は昨夏札幌支部以来の兄弟対決となった。

 過去、何度も死闘を繰り広げてきた兄弟対決が再び実現する。公式戦では2007年夏の勝利を最後に、“弟”北海学園札幌が3連敗中。昨秋から指揮を執る秋場拓也監督(33)は「北海は北海道の中で特別な存在。こちらは失うものはない、チャレンジャー精神」と、今夏の南大会王者へ全力でぶつかるつもりだ。
 1年生左腕の中倉が衝撃の先発デビューを飾った。一回、勢いのある直球で、いきなり2者連続空振り三振。2連打でピンチを迎えたが、後続を見逃し三振。二回は先頭に四球を出した後、圧巻の3者連続三振。四球と球数の多さを反省しつつも「高校でも直球が通用したのは収穫」と手応えを口にした。
 指揮官が絶大の信頼を寄せるのが、ベンチで大きな声を出していた背番号10の小山岳人主将(2年)だ。父・正人さん(45)は北海OB。さらに兄の駿人さんは、今春の北海の甲子園メンバーだった。「小さい頃から北海の試合を見に行っていて、ずっと憧れはあった。でも、ここを選んだからには、北海を倒してやるぐらいの強い気持ちで臨みたい」。春夏10度の甲子園出場を誇る古豪が、“兄”を倒して復活ののろしを上げる。(西川薫)

 ◆北海・小保内が2点タイムリー

 ○…1番・小保内貴堂右翼手(1年)=写真=が、三回2死二、三塁から左翼越え2点適時三塁打を放った。新チームで初のベンチ入り。いきなり背番号9をつかんだ。「先頭が出ると得点に絡みやすい。1桁の責任を感じています」と緊張した表情を見せる。この日先発した長内陽大投手(1年)とは札苗北小6年の時、札幌・東16丁目フリッパーズで、ともに道勢初の全国優勝を達成した。「高校でも日本一を」と全力プレーで頂点を目指す。

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