《鶴岡慎也のツルのひと声》伊藤はしっかりと前を向く精神的な強さを持っている
■オープン戦 DeNA5-5日本ハム(3月17日、エスコンフィールド北海道) 詳細はコチラ
新加入のリンは焦る必要なし
先発した金村はまだまだ本調子とは言えない。彼の生命線はストレート。両サイドに力強い直球が決まらなければ、変化球も生きてこない。キャンプから、どこか物足りなさを感じていた。本人が一番、分かっているはずだ。開幕まで、まだ時間は残されている。必ず状態を上げてきてくれるだろう。
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目新しいところでは、加入したばかりのリンが八回からマスクをかぶった。キャッチングやフレーミングは、はっきり言ってうまい。ワンバウンドを止める技術も持っている。ただ、この時期の加入。難しさは相当だ。投手の性格、それぞれのボールの軌道、打ち取るパターン…などなど。覚えることが多すぎる。台湾で生まれ、アメリカのマイナーでプレーしてきたとのこと。異国の環境を苦にしないのだろう。それでも米国と日本の野球は違う。求められるものも異なる。
短期間ですべてをクリアすることはできない。まずは打撃でアピールしていけばいい。長いペナントレース。チーム状態が上がらない時も来る。そのタイミングで起爆剤として頭角を現してくれれば、チームにとってプラスだ。来るべき時に備えていってもらいたい。
大活躍の予感が漂うのは野村
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好材料というか、目立ったプレーヤーの一人が野村だ。セカンドが板に付いてきた。キャンプ期間の実戦では、一塁寄りの打球処理に際して、ショートスローに苦慮している姿が見て取れた。それまでサードを主に守っていたのだから仕方ない。それがこの日はどの打球も難なく処理できていた。ゴロへの入り方もスムーズで、まさに二塁手の身のこなし。すっかり自信を付けたように見えた。打撃に関しても、状態が良かったデュプランティエに対し、二回の第1打席で本塁打。浮いたスライダーだったのだが、しっかりと1球で仕留めた。積極的に振っていく姿勢も素晴らしかった。
誰もが期待している野村。今年はキャンプから、良い意味で目立たなかった。けがもなく、絶不調でもない。自分のペースで調整できていた証拠だろう。開幕スタメンかどうかは分からない。ただ、チャンスは必ず来る。シーズンは長い。活躍してくれる予感を十分に漂わせている。
開幕戦の登板に死角なし
伊藤にも触れたい。WBCでの戦いを終えてこの日、チームに合流した。ああいった大きな国際舞台。その場に立った者にしか分からないプレッシャーがある。しかも昨季、200イニング近く投げているピッチャー。短いオフ期間で、コンディションを整えるのは相当、難しかったはずだ。それでも彼は一言も言い訳はしない。球界を代表するプロの投手。いかに叩かれようが、しっかりと前を向く精神的な強さを持っている。今すべきことはファイターズが優勝するために気持ちを切り替えること。それができる投手だ。われわれはただ、信じて応援するだけ。開幕戦も予定通り、マウンドに上がるだろう。今季も、頼もしい彼の戦う姿を見続けていきたい。