ファイターズ
推定4億円で日本ハムの2軍施設・鎌ケ谷が進化 トラジェクトアーク導入とウエート場新設決定
2軍施設でも1軍トップレベルの投手と〝対戦〟
日本ハムは来年、推定4億円をかけ、育成の拠点である鎌ケ谷の2軍施設を進化させる。シーズン開幕前には、超高性能な打撃練習マシン「トラジェクトアーク」を導入し、4、5月頃には最新のウエートトレーニング場を新設する予定だ。
「トラジェクトアーク」は、実際の投手が投げるボールを忠実に再現できる打撃マシン。球速、回転数、変化量などの詳細データを入力しておくことで、等身大の映像に合わせてボールが放たれ、打つことができる。2軍では対戦機会が少ない一線級の好投手たちとも、同マシンを使用することで、いつでも〝疑似対決〟ができ、大きなスキルアップを狙える。
1軍が使用するエスコンフィールドではなく、あえて鎌ケ谷の2軍施設に導入する理由は明快だ。すでに2030年をめどとした北海道移転が発表されているものの、球団幹部は「移転を発表したけども、育成の拠点としての鎌ケ谷への注力は怠らない、ということはテーマなので。選手育成に関してのグレードを上げていきます。エスコンよりも、まずは鎌ケ谷にです」と説明した。
すべては選手育成のため
さらに、選手たちからの声を積極的に聞き入れ、ウエートトレーニング場も新設する。室内練習場横にある外野駐車場部分に新たな建物を造り、現在は勇翔寮に設置されているウエートルームを移設する。最新の設備をそろえ、広さは現在の2倍を超える約400平方メートルとなる見通し。当然、費用はかさむが、球団は育成のための必要経費として、惜しみなく投資をしていくつもりだ。
全ては、10年ぶりのリーグ優勝と日本一を勝ち取り、その後も常勝軍団として君臨するため。新たな選手の獲得だけでなく、既存選手の育成に資金を使い、成長をサポートする万全の体制を整える。