コンサドーレ
《平川弘のCool Eye》どこまで引き留められるのか。覚悟しておく必要がある痛手
監督とコーチの絆
名古屋の監督に就任したペトロヴィッチさんが札幌から砂川コーチと綿引セットプレーコーチ兼アナリストを引き抜いたらしい。この世界は厳しい契約社会ではあるが、互いの信頼関係で成り立っている。監督を長とする強い絆で結ばれたひとつのチーム、コミュニティーは4人くらいだろう。神戸を退団した吉田監督が清水へ7人のスタッフを連れて行くらしい。神戸にとっては大きな痛手だが、長がクラブを移ればその下でチームを支えていた部下たちも一緒に引っ越しをするのは当然だ。
通訳は監督と一心同体
今回、札幌の指揮官に就任した川井監督も同胞を連れて来た。そして外国人監督にとって通訳は単に言葉を翻訳するだけのスタッフではない。指揮官のサッカー観や戦術を理解し、少々の色付けをして選手に落とし込む。ペトロヴィッチさんと長年タッグを組んでいた杉浦さん(来季から藤枝のコーチ)などはかなりの脚色があった。通訳はコーチ以上の存在で監督と一心同体と言ってもいいだろう。綿引セットプレーコーチ兼アナリストは通訳として、砂川コーチは腹心としてペトロヴィッチ監督の下で再び攻撃サッカーを学べることになる。
札幌にとっては痛手だが、いつかは戻って来て、そのメソッドやロジックを還元してほしい。クラブに復帰するにはスタッフ編成のタイミングやGMの意向も関係するので簡単ではないのだが…。