【写真で振り返る】松本剛 日本ハムでの14年間 師事した2人の監督、ドラフト同期に師匠… 出会いに感謝
写真で日本ハム時代の思い出を振り返る松本剛=撮影・桜田史宏
チームメートにファンに…みんなに愛されたリーダー
松本剛外野手(32)が日本ハムから巨人にFA移籍した。2011年のドラフトで2位指名を受けて帝京高から入団。23年からは選手会長としてチームを引っ張った。2人の指揮官、ドラフト同期入団の仲間、〝師匠〟西川との出会いに、4年目でようやく飛び出したプロ初安打や人生を変えた一発…。ファイターズで過ごした14年間を道新スポーツの写真とともに振り返ってもらった。

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①2011年11月1日 指名あいさつ
「指名あいさつを受けた時は、プロ野球選手になりたいという夢がかなった瞬間。あいさつしてもらっている時は、すごく緊張していたのを覚えています。ドラフト会議の日、(当時の監督)前田さんに2位だよって言われたのはすごく覚えていますね。びっくりしましたし、ファイターズに2位で指名してもらって素直にめちゃくちゃうれしかったです。担当スカウトは(22年に亡くなった)今成さん。毎年、電話で報告していたんですけど、今はできないので。また(天国で)見守ってくれていると思いますね」
2011年11月1日、ドラフト2位指名の帝京高・松本(右)は、前田三夫監督とともに日本ハムの指名あいさつを受けた
②2015年4月17日 楽天戦で待望のプロ初安打
「いや~結構、しんどかったので、プロ入ってうまくいかないことばかりで。もがいて、もがいて。外野やり出して打てたヒット。点差開いての代打。プロ野球、正直、無理だなって。無理だなっていうか、厳しいな、活躍するのは、ってすごく思っていた時だったので、1年目、2年目、3年目って。それで4年目でプロ初ヒットを打てた。やっとプロの舞台で試合に出たなっていう思いがすごいありますね。周りもすごい喜んでくれていましたし、(記念の)ボールは実家にありますね」
プロ初ヒットを放つ松本剛
③2017年4月25日 ソフトバンク戦でプロ初ホームラン
「ソフトバンクの千賀さんから。(初本塁打が出るまで)時間がかかったし。千賀さんはスーパーピッチャーで誰も打てないような状況の中で、ホームラン打たないタイプの僕がホームラン2本打ったっていうのは、首の皮どころじゃないくらいつながった2発でした。これのおかげでその年、規定打席に乗りましたし、1軍である程度いられる選手になり始めたのはそこからだったなと思うので。これはめちゃめちゃ覚えていますね」
三回表、松本剛が自身プロ第1号となる2点本塁打を放つ
④2022年に自身初タイトルとなる首位打者に輝き、プロ11年目でブレーク。NPBアワードに登壇
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「めちゃめちゃうれしかったし、毎年こういうところに呼ばれる選手になりたいなってその時、すごく思ったので。ただ、そこから行けていないので、もう一回、この舞台に行きたいと思います。この時、(トロフィーを)栗山監督が渡してくれて、握手してくれたんですよ。すごい思い出に残っているし、うれしかったので、もう一回、行けるように。新庄さんにも『今度は剛の力でもう一回、活躍してくれ』と言ってもらえたので、もう一回、セ・リーグで活躍したいなと思います」
首位打者に輝き、NPBアワードで表彰された松本剛
⑤つらい時に寄り添ってくれた栗山CBO(2021年まで監督)
「今回(移籍を決断する際)も、めちゃめちゃ話をしてもらいましたし、今年の夏(2軍調整中だった)僕のところにわざわざ来てくれて話もしてくれましたし、すごく僕のことを思ってくれているなって感じます。栗山さん(の監督)時代に全く機能できなかったので、そんな僕のことをずっと気にかけてくれて、今回、FAの時も『自分が納得する選択をしなさい』、『決めるのは剛だよ』と言ってくれて。決まった時も、『剛が決めたことに対して、俺は全力で応援する』と言ってくれたので、すごくうれしかったですね」
2018年、練習中に栗山監督(左)と話す松本剛
⑥ブレークを後押ししてくれた新庄監督
「(移籍にあたって)『全打席チェックするから』と。『全打席、確認するよ』って言っていただいて。本当に僕は新庄さんのおかげで(22年に)首位打者を獲れたし、感謝することばっかりなので。野球観も新しいことをいっぱい覚えさせてくれたし、それこそメンタル的な試合の持ちようだったり、野球に対する取り組み方、楽しさは、今まで僕になかったものを教えてもらえたので、すごく僕の野球人生としては濃い4年間でしたね」
2022年、練習中に新庄監督(左)とがっちり握手を交わす松本剛
⑦ドラフト同期で同学年の近藤、上沢(ともにソフトバンク)、石川(ロッテ)
「やっぱり特別すぎるくらい特別で。同期、同級生だし、お互いのきつい時を知っているし。何かあったら一番に相談するし、何かいいことがあっても一番に言うし、困ったことがあったら一番に相談するし、そういう関係性で今もいるので。僕にとってはこの3人は誇りというか。みんなそれぞれ尊敬できるし、本当に努力の人たち。(今年12月に引退した)中田さんの送別会があった後に、同級生4人で話をしたりして。毎年、毎年、年に1回、ちゃんと4人で会えているのは、誇りです」
今でも深い交流は続いている(左から)近藤、上沢、石川、松本剛の同期4人=提供写真
⑧日本ハムに5年ぶりに復帰する師匠・西川遥輝
「ずっと面倒を見てくれましたし、公私ともに。プライベートでも面倒を見てもらったので、今後とも、たくさんお世話になりたいと思います。やっぱりこの写真もそうですけど、僕が悩んでいる時に常に相談に乗ってくれたし、特に技術面の話に関しては、いろんな話を若い時からずっとしてきている。本人も今、うまくいっていないシーズンが続いていると思いますけど、またファイターズに〝スター西川遥輝〟が戻ってくると僕は思っているので。それはすごくうれしいし、また交流戦とかでお互いセンターとかで試合に出て、1番同士とかだったら一番うれしいと思うし、それを目指して頑張りたいです」
2025年6月10日のヤクルト戦、言葉を交わす松本剛(左)と西川