今川優馬 〝心のオアシス〟松本剛の教えを次世代に継承「僕が困っている表情を見せたら…」
エスコンで自主トレを行った今川=撮影・工藤友揮
複雑な胸中を吐露
日本ハムの今川優馬外野手(28)が巨人に移籍する松本剛外野手(32)への思いを語った。入団してからの5年間、常に優しく接してくれた先輩の思いを受け継ぎ、若き外野陣をまとめ上げていく。
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先月26日、FA宣言をしていた松本剛の巨人入りが発表された。今川の胸中には、今も複雑な思いが同居しているという。「寂しい気持ちもありますし、選手として得た権利なので、すごいことですし。すごくお世話になった先輩なので、このままファイターズに残って、またこれからも一緒に野球をやりたいな、という気持ちはあったんですけど」
忘れられないルーキーイヤーの春季キャンプ
今川と松本剛の共闘がスタートした2021年シーズン。春季キャンプで1軍スタートとなった今川だが、出だしから難しい状況にぶつかった。「その時の外野手のメンバーが大田泰示さん、西川さん、近藤さん。で、剛さん、僕だったんですよ。その中にいて、剛さん以外の先輩は正直、その時、怖くてあまりしゃべれなかったんです」。歴戦の猛者たちの威圧感に圧倒されてしまったルーキーに、優しく手を差し伸べてくれたのが松本剛だった。
21年の春季キャンプで上田コーチ(背番号87)とミーティングする(奥左から)今川、宮田、万波、松本剛、浅間
勉強になった立ち居振る舞い
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「剛さんがすごく僕のことを気にかけてくれて。僕がちょっと困っている表情とかを見せたら、『どうした?』みたいにすぐ声をかけてくださったりしたので、僕の心のオアシスというか。その年は剛さんもファームにいた期間も長くて、一緒に野球をやる機会が多かったんですけど、その時の後輩に対しての接し方とかは、すごく勉強になって。すごくやりやすい環境を整えてくれたのは事実なので、僕もああいう先輩になりたいなと思いましたね」
より意識する年長者の責任
〝心のオアシス〟だった先輩が新天地を求めたことで、日本人外野手の中で、今川は同学年の浅間とともに最年長という立場になる。「自分はとにかく打たないと試合に出られないので。バッティングでほかと差をつけられるように、オフシーズンに磨き上げたいですね」。一人のプレーヤーとしてレギュラーポジションを追い求めていく一方、松本剛が示してくれた姿勢を後輩たちにも引き継いでいこうと考えている。
「剛さんが言ってくれた、やってくれたような、若い選手たちがよりプレーしやすい環境を(つくりたい)。なるべく上の人たちが気を使ってやることによって、上の年代の選手と若い子たちのバランスがうまく取れたチームになると思うので。若い子たちの勢いも絶対に必要だし、それをまとめる上の人たちもこのチームには絶対に必要になってくる。自分の結果をしっかり大事にしながらも、そういったところに気を使いながら、チームのためにやっていければいいなと思っています」

待ち遠しい食事会
松本剛とは、今月中に行われる外野手の食事会で再び会う予定だ。
「その時にまたゆっくり話そう、みたいな感じで。楽しみです」。思いを引き継いだ〝執念先輩〟が、後輩たちを支えながら、ともに歩みを進めていく。
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