今川優馬 いつも励ましてくれた高校の先輩・伏見に感謝 「寅威さんはお母さん…いや、ザ・キャッチャー」
東海大札幌高出身の今川(左)と伏見が、今年3月に行われたセンバツ甲子園に出場した母校にエールを送った
高校時代から憧れた偉大な先輩
日本ハムの今川優馬外野手(28)が15日、自主トレ中のエスコンフィールド北海道で取材に応じ、阪神へのトレードが決まった東海大四高(現東海大札幌高)の先輩、伏見寅威捕手(35)へ感謝のメッセージを送った。
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なかなか心の整理はつかなかった。伏見の存在はそれほど大きく「寂しいというか…偉大な先輩で、高校時代から憧れの存在。寅威さんの背中をずっと追ってプロ野球の世界に入ってきて。対戦相手としてプレーした後に、念願がかなってファイターズで一緒にプレーすることができました。すごく光栄な3年間でした」と言葉をつないだ。
JFE東日本所属の時に初対面も…
エスコンで自主トレを行う今川=撮影・榎本真之
高校のとき、当時の指導者から「伏見という素晴らしいキャプテンがいた」と何度も聞かされてきた。社会人のJFE東日本時代、母校へあいさつに訪れた際に偶然、初対面を果たし「社会人で野球をやっている今川です」とあいさつ。緊張の初対面だったが「後々聞いたら寅威さんは『そんなことあったっけ?』と。全く覚えていなかったです。本当に認知してもらって話したのは、プロに入ってからだと思います」と懐かしい思い出を口にした。
「僕も気持ちの浮き沈みがあって…」
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今川がプロ入りし、連絡を取るようになった。そして伏見がファイターズに加入すると、ロッカーが隣になる時期もあり、一気に距離が縮まった。「僕も試合に出たり出なかったりで、気持ちの浮き沈みがあって。寅威さんも決して毎日出ていたわけではなかったですけど、それでも自分のことでいっぱいにならず、後輩たちに目を向けて励ましの言葉をいただいた。僕もそういう先輩になりたいと思いますし、お手本になる先輩でした」。その優しい人柄に触れ、感銘を受けた。
2023年11月23日、ファンフェスの道産子トークショーに参加した(左から)今川、伏見、杉浦、玉井
多くの選手に慕われる人間性
包容力があり、多くの選手に慕われていた。今川もその魅力にひかれ「寅威さんはホントにお母さん…いや、ザ・キャッチャーだなと。人を見る、というところがすごくたけていて、若い選手と一緒にいる機会も多いですけど、一歩引いてみんなを観察している。よく人のことを見て、声かけとか言葉の一つ一つに、すごく気を遣っている、すごくマメな方だなという印象があります。いろんなピッチャーが寅威さん、寅威さんと言うのは、もちろん経験もあると思うんですけど、高校時代からずっと人間性がすごかったと言われていましたからね」と実感を込めた。
阪神に行ってもお願いします
トレードが決まった後、お世話になったお礼と自身の望みを伝えた。「オリックス時代、寅威さんがマスクをかぶっているときによく打たせてもらったので、阪神に行ってもお願いします、と冗談で言わせてもらいました。僕も負けずに、交流戦で当たるときに1軍の舞台にいて会いたい」。来季、成長した姿を見せることが恩返しだと心に誓っていた。
9月13日西武戦の三回、ソロ本塁打を放った今川を迎える伏見(左)
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