昨年準VのFジュニアが14年ぶりの王座奪還へ 12月26日から東京で12球団ジュニアトーナメント
14年ぶり優勝を目指す2025年のファイターズジュニア=撮影・西川薫
■ファイターズジュニア壮行試合(12月6日、エスコンフィールド北海道)
今年もNPBジュニアトーナメントが12月26日から明治神宮球場などで開幕する。昨年準優勝で14年ぶりの優勝を目指すファイターズジュニアは6日、エスコンフィールド北海道で壮行試合を行い、NH旗選抜と6-0、24年度のFジュニアとは3-6と1勝1敗だった。
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投打ともに昨年より感触良好
今年も道内約350人の腕自慢の中から精鋭16人が選ばれた。昨年、就任1年目でいきなり決勝に導いた吉田侑樹監督(31)は「去年よりは良い感じ。投手陣は去年より投げられる投手が多かった。野手の部分でも良い感じで1本出るようにはなってきている。まだ、このままだと大会では良い結果につながらないと思うので、ここからまだまだ上げられるようにやっていきたい」。昨年、あとわずかに届かなかったタイトル奪取への決意をにじませた。
就任2年目の吉田侑樹監督
負けの重みをどう受け止めるか
11月29日、30日にはチーム結成後初の道外遠征を行った。西武、巨人、DeNAと3試合を行い2勝1敗。「初めて全国レベルの選手と対戦をして、その中で勝ったことは大きかったんですけど、DeNAに0-8で完全に負けてしまった。向こうもそこから仕上げてくる。自分たちも2勝1敗だからオッケーじゃなくて、そのDeNAの負けをどう重く受け止めるかを選手には伝えてきた。その中できょう一人一人が出せることを出してくれたので、そこは良かったかな」。
次世代のフィジカルモンスター岩野
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関係者が歴代最強のフィジカルと評価するのが、162センチ、49キロの岩野崇來(たから、ゆうばり小6年)だ。壮行試合に「2番・右翼」で2試合とも先発出場。NH旗選抜との1試合目に2安打1打点3盗塁をマーク。「走る、投げる、打つ」全てに自信がある。夕張ダイヤモンドスターズでは投手と内野手。人数不足で大会には連合チームで出場するなど、主要大会で全道大会出場はなかったが、吉田監督は「ジャンプ力を見ても、ものすごいものがあります。バッティング練習だとそこまでって感じなんですけど、試合になるとやっぱり集中力が上がる。試合に入った時のモードがすごい。あとは身体能力。ちょっとずば抜けている」と絶賛する。
岩野は投げても最速122キロを誇り、Fジュニアでは小松絆人(6年)、川内谷遥泰(6年)とともに3本柱を形成する。背番号はトップチームのレイエスと同じ99番を選択。「レイエス選手も好きなんですけど、99番は一番でかい数字なので、目立ちたい」と笑みを浮かべた。
投打でチームをけん引する背番号99の岩野
先輩から背番号7を受け継いだ樋口
4番と扇の要を務めた釧路出身の樋口聖良(鳥取西小6年)は、NH旗選抜戦で2安打1打点。「4番としてランナーを返したり、大事な場面で打つっていうことを意識しながらやっていきたい」。昨年は釧路ゴールデンモンキーズの1学年先輩の尾西浩虎(明徳義塾中1年)がFジュニアの一員として10年ぶりの決勝進出に貢献した。先輩が背負った7番を受け継ぎ、「今年は優勝を目指して頑張りたい」と意欲を見せる。
4番・捕手を務める樋口
夢に向かって
今年のドラフトでは明徳義塾高の道産子・藤森海斗捕手(3年)が日本ハムにドラフト5位で入団。さらに2015年のFジュニア出身者3人がドラフトで指名された。樋口は来春の小学校卒業後、将来のプロ野球選手になる夢のために、尾西の背中を追って高知へ野球留学する予定だ。岩野も「大谷翔平選手を超えるような選手になりたい」と、いまからプロを明確に意識している。そのためにも、全国から集う同世代との戦いを制し、次のカテゴリーへと向かう一歩とする。

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