宮西尚生 尊敬する先輩左腕と初トークショー「もうリスペクトしかない」 来季は〝石川流〟グラブに変更を即決
石川(左)とのトークに花を咲かせる宮西=撮影・近藤裕介
ミズノアンバサダーの両左腕が初コラボ
ミズノ社のブランドアンバサダーを務める日本ハムの宮西尚生投手(40)が4日、ミズノオオサカ茶屋町で、ヤクルトの石川雅規投手(45)とトークショーを行った。
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本格的な交流は初めてで「まずは、うれしかったのが第一です。僕はきょう、本当に石川さんの話を聞きたいと思ってきました。企画してくれたミズノに対して感謝だし、トークショーやのに、個人的にずっと(石川と)話をして、え、今のどういう感じですか?みたいな、そういう質問にも全部、答えてくれて。本当に自分のためになるトークショーでした」と楽しそうに振り返った。
現役最年長サウスポーの金言
2人が初めて言葉を交わしたのは、昨年のミズノブランドアンバサダー会議の最中だった。「ずっと話したかったんですけど、タイミングが本当になくて。そしたら、たまたまトイレが一緒になって。初めましてで、トイレで横に石川さんがいて、これはチャンスやと思って(笑)。その時に、年齢を重ねていく中で、コンディションの整え方はどうされていますか、というのを、ここしかないと思って聞きました」

先輩左腕は用を足しながらの〝直撃取材〟に「今か、と思いました(笑)」と驚きつつ、「年齢を重ねると、本数だったり、秒数ではできなくなってくると思うんですけど、ちゃんと自分の足でしっかり走ることが大事だよ、と言った記憶があります」と丁寧に答えたという。助言を受けた宮西は「僕もかなり走る方だと思っていて、自分なりの答えも持っているんですけど、でも不安になるんですよ。先輩がいないから。それを石川さんに聞いて、答え合わせをしたかったんです。それで、同じような答えだったので、ああ良かったと、納得しました。ありがたいです」と感謝した。
歴戦の猛者だからこそ分かり合える感覚
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トークショーの中では、互いのグラブをはめ合う機会があった。中指と薬指の部分に段差をつくり、より握りやすく作られた石川流のグラブに手を入れた宮西は「うわっ、これいいですね! これ良い! めっちゃ良い!」と大興奮。「段差になっていて、しっかり指先に引っかかることによって、すごい良い意識でグラブを持てる。あれは良い。即採用」と自身の来季用グラブを変更することを即決していた。
チーム最年長の宮西にとって、一線で活躍している年上の存在は貴重だ。「ファイターズは若い選手が多くて、僕が一番上になって、もう数年ぐらいたつんですけど、石川さんみたいなレジェンド、経験豊富な方の話は、チーム内ではもう聞けない。もう、リスペクトしかない。1年でも長くやってほしいし、背中を見たいと思う。逆に言えば、自分も後輩にそう思ってもらえるような姿勢、プレーをしていかないといけないなと、石川さんを見てあらためて感じました」と力を込めた。

気持ち新たに19年目シーズンへ
トークショーの最中だけでなく、待ち時間などでも野球談義に花を咲かせ、気付きがあった。「裏でも話させてもらって、やっぱり野球に対して真摯だし、本当に好きなんやなって思いました。やっぱり長くやっている人って、芯、軸がしっかりあるなと感じたし、そこが長く続ける秘訣(ひけつ)でもあるやろうし、尊敬できる。自分も見習わないといけないなと思うよね。やっぱり、心が折れる時が多いのよね、この年になってくると。でも、その中でも石川さんは常にプラスに考えて、どういうことをすればバッターが嫌なのか。ずっと探究心を持ち続けている。本当に一つ一つの会話が勉強になりました」
来季でプロ19年目を迎える宮西が、45歳のレジェンド左腕から大きな刺激を受けていた。