【一問一答】上原健太 可動域強化で自己最速更新だ 「ゆくゆくは友貴哉に勝負を挑めるように」
「優勝 日本一」と書いた来季目標を掲げる上原=撮影・松本奈央
目指す理想の投手像は
日本ハムの上原健太投手(31)が27日、エスコンフィールド北海道で契約更改交渉を行い、1300万円増の年俸4900万円でサインした(金額は推定)。今季は開幕2軍スタートも、6月に1軍昇格を果たし、中継ぎで新境地を開拓。21試合連続無失点を記録するなど、優勝争いの中で奮闘した。今季、自己最速153キロを記録したベテラン左腕は、さらなる成長を目指して自主トレに臨む。会見での一問一答は以下の通り。
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―サインはしたか
「はい、させていただきました」
―金額のアップダウンは
「アップです」
―交渉を終えての心境は
「しっかり評価していただきましたし、来シーズンもっと頑張って、もっと上げなければいけないと思いました」

―球団からはどんな話があったか
「今シーズンの最後の登板について、本当によく投げてくれた、と言っていただいた。来シーズンは序盤から、シーズン始めから今シーズンのような投球ができるように頑張りますと、そういう話をしました」
―今季は6月に1軍合流。今季登板への思いは
「まさかああいう場面(勝ちパターン)で投げるとは思ってもいなかったので、本当に諦めずにやって良かったなというところが、今一番、思うところで。今年の経験を来シーズンに生かさないと意味がないので、そういう緊張感というのが、もう常に今あるなと思っています」
―シーズン途中には諦めそうになった時もあったか
「諦めてはいないですけど、このチーム状況で、どうやったら1軍のメンバーの中に入っていけるのか、というイメージが湧かない時期はあったので。本当に今シーズン後半のような立ち位置で投げるということは、全くイメージしていなかったです」
―その中で踏ん張れた、乗り越えられた要因は
「1軍の試合は、ファームにいる時から全試合見るようにしていて、どういう感情で自分が見ているのかというところが結構、大事だなと思っていて。本当にうらやましいと。去年もそうでしたけど、こういう雰囲気であったり、こういうチーム状況の中に自分もいたいな、そう思えるというところが、まだまだ頑張れるんじゃないかと。悔しさが結構あったので、それが最終的に僕を1軍に上げてくれたんじゃないかなと思っています」
―CS(クライマックスシリーズ)では逆転劇のきっかけをつくり、勝利投手になる試合もあった
「今となってみれば、よく平然と投げたなと思います」
―平然と投げられたのは、思いが強かったということか
「そうですね。やはり勝ちたいですし、それまでのシーズン後半の自分のピッチングというのもありましたし。多少の自信であったりとか、勢いであったりとか、すごいポジティブな気持ちでマウンドに上がれたので。本当に緊張感もなく、楽しんでマウンドに向かっている自分がいたなと思います」
―投球の中で自信になっていたのは
「ストライクが投げられる、真っすぐでカウントを稼げるというところは、今シーズン自分を支えてくれた一番の要因かなと思います」
―31歳で新境地を開拓。今後、思い描く投手像は
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「シーズンを通して良い場面で投げ続けていける。見ている、応援に来てくださっているファンの皆さんたちに、安心して見てもらえる、そういう投手になりたいなと。今シーズンを通して、強くそう思ったので、そういう存在になれるように頑張りたいなと思います」
―オフはどのように過ごすか
「ウエートトレーニングは引き続きやりながら、柔軟性、可動域、ここが本当に僕のずっと課題にはなっているんですけど、そこを例年以上に力を入れてやりたいなと思っています」
―来季はプロ11年目のシーズン。ファンへのメッセージを
「今シーズン、優勝できるチャンスはあったと思いますし、優勝する力もあると思うので、来シーズンこそリーグ優勝、日本一を何がなんでも取りにいく。ボス(新庄監督)もおっしゃっていましたけど、圧倒的に勝つというところを、チーム全体でやっていけたらいいなと思います」

―柔軟性や可動域は初動負荷で鍛えるか
「そうですね、初動負荷であったり、ピラティストであったり。そういうところで人並みの可動域が出れば、もうちょっと球が速くなるんじゃないかなと思って」
―初動負荷を本格的に取り入れたのはいつからか
「去年のオフシーズンぐらいからですかね。おととしか。2年前ぐらいから、ちょこちょこ」
―それが今季の活躍につながった
「そうですね。本当に少しずつ動くようになってきているというか。(以前は)本当に信じられないぐらい体が動かないので」
―可動域をより広げたい
「はい、もう人並みになれば。人並みになったら、まず155キロは出るんじゃないかなと思っているので。ゆくゆくは(斎藤)友貴哉に勝負を挑めるようになりたいので」
―斎藤は柔らかいのか
「もう軟体動物ですね。頭もちょっと柔らかい(笑)」
―160キロまでいける伸びしろを信じているか
「自分であまり言いたくないんですけど、まだまだいけるんじゃないかなと、ちょっと本気で思っているので。年齢を重ねていけばいくほど、コンディションが整いやすくて。パワーも上がってきていますし、体の使い方も少しずつうまくなってきてはいるので。若い頃に比べて、より現実的に、より可能性を感じているというのが今ですかね」
―筋力も含めてコンディションが上がってきている感じか
「そうですね。筋力は本当にどんどん上がってきているんですけど、まあ体が硬いので」

―鳥取の本部(初動負荷のトレーニングを行っているワールドウィング社)に行く予定は
「特にないですね。それだけに時間を費やすことはできないので」
―ほかと並行して
「並行して。時間も限られているので。若いわけではないので、結果もしっかり出しながらというところが、すごく難しい。そこはいろいろやりながらですね」
―現時点でのMAXは
「今は153です。今シーズン更新して153です」
―来季もリリーフが予想される。数字の目標はあるか
「50試合と言うべきなのか、というところではあるんですけど、投げられるだけ投げたいというのが。本当にもう何連投してもいいから、とにかく投げたいと。投げるだけ投げて、その充実感というのが、自分を満たしてくれるものだと思う。そういうイメージを持って、3月の終わりからシーズンが始まって、1試合目にマウンドに立ちたいなと思っています」
―昨年までのMAXは151キロか
「(1)52ですね。年々上がってきて、今年は特に平均球速が、先発からリリーフに変わったというのもあるんですけど、平均球速が3キロ強上がっている。それは本当に今シーズン一番、良くなった部分かなと思っています」