コンサドーレ
高嶺朋樹 亡き祖父に捧げた2発「点を取れたのは、見えない力があったのかな」
■J2第36節 札幌3-1大分(11月8日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
北海道コンサドーレ札幌は8日、大分と対戦し3-1で勝利した。札幌は前半9分に先制点を奪うと、同39分にMF高嶺朋樹(27)が追加点を挙げた。高嶺は1点差に追い上げられた後半にも得意のミドルシュートを決め、今季10得点目をマーク。頼れる主将が躍動し、ホームで5試合ぶりの白星を飾った。
別格のパフォーマンスで勝利を呼び込んだ。前節の千葉戦でPO圏進出の可能性は消滅。メンタルのコントロールが難しい一戦でも、背番号6の心はぶれなかった。
「根本的にサッカーで負けたくない思いがある。今がゴールじゃないので、試合への意識や練習の取り組みも変わりません。自分が描いている未来に対して毎日をどう過ごせるか。その一日と思って、きょうの試合も臨めました」
数々のゴラッソでチームを救ってきた男は、この試合でも真価を発揮した。前半終了が迫る中、相手の一瞬の隙を見逃さなかった。「1点目はボールをさらしてくる感覚があって、そのタイミングでスピードを上げました」と、相手GKのパスを受けた天笠にプレスを掛けてボールを奪い、最後は冷静にゴールへ流し込んだ。
1点リードで迎えた後半32分にはCKからのこぼれ球に素早く反応し、ダイレクトボレーでゴール左に突き刺した。アウトサイドに掛けた技ありの一発を「こぼれ球は常に(ミドルシュートを)狙っている。良いところに流れてきてくれたので、ふかさないでシュートを打つだけでした」と納得の表情だ。