野村佑希 打撃の精度向上へ必要なこと「打たないと出られない」
秋季キャンプで打撃練習に励む野村=撮影・松本奈央
■秋季キャンプ(11月8日、エスコンフィールド北海道)
けがで風向きが変わった2025年シーズン
〝整理整頓〟の秋―。日本ハムの野村佑希内野手(25)が来季の成績向上につなげるために、今季の打撃を事細かく分析した。
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今季は開幕4番でシーズンをスタートさせた。春先は中軸としての期待に応え、数字も残していたが、5月14日のオリックス戦(エスコン)で左脇腹を肉離れし、戦列を離れた。
約1カ月後、6月13日の広島戦(エスコン)で復帰。しかし、思ったように成績を伸ばせず、ほかの選手との併用という形が続いた。
「今年はすごく特別な形で始まったシーズンではあった。そういうプレッシャーの中で結果を出せたことは自信になると思う。やっぱり一度けがをしてしまって、ほかの人が代わって出るという状況を自分がつくってしまい、最終的には出続けられるシーズンではなかった」
二塁でノックを受ける野村(左手前)
すでに〝復習〟済み
今キャンプが首脳陣と密にコミュニケーションを取れる最後の機会。課題を見つけるには、うってつけの期間だ。アナリストが洗い出したデータを元に、コーチ陣と今季の振り返りも行った。
「(シーズンの)前半と後半の差というか、出場の仕方含め、打っている球、打つべき球とか、そういう部分の整理。実際に結果としてどうだったかっていうのを振り返りながらって感じでした」
来季を見据えた最優先事項は…
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その中でオフの取り組みへの方向性も定まってきた。現在は141キロという平均の打球速度の向上を目指す。そのためにまずはウエートトレーニングで体を大きくする。「オフシーズンにできることは、そもそもの土台をデカくすること。継続課題なので、そこは常にやっていければ良い」
そして、打つべき球の取捨選択を間違えないことが重要となる。「当てにいく打席、あまり好きでないコースを打つ打席は減らしていければいい」。打たされる形をなくし、打球速度の遅いものを減らすことで、平均の打球速度を上げていく。

このキャンプ中も「どこの球を打って、どこの球を見逃すか。どこの球の時が一番、打球速度がしっかり出ているのか、それを見ながら」フリー打撃に臨んでいる。「きょうが良かった、悪かったっていうかは、こういうことを試してこうなる、みたいな。何をしたらどう自分の反応が出るか、みたいなところを確認しながらやっているって感じです。その中でしっかり打球速度も出ていたので、良かったかな」
レギュラー奪取へ再スタート!
来季に向けて、野村はきっぱりと言った。「僕は本当に打たないと出られない。打ちまくれば使わざるを得ない状態にはなると思うので、出ていて当たり前の選手になれればいい」
8年目を迎える2026年は、洗練された打撃で居場所をつかみ取る。
